【モノブライト出口博之の特撮自由帳(8)】

『ライブマン』『サイバーコップ』……Base Ball Bear・堀之内大介×モノブライト・出口博之の“最後の昭和、1988年の素晴らしき特撮”対談!

堀之内 世代でいうと、アニメ好きとしては「『ガンダム』、どこから入りました?」という話題があるじゃないですか。

出口 俺がガッチリはまったのは、「カードダス」きっかけだな、『機動戦士SDガンダム』(88年公開の映画。以下『SDガンダム』)。

堀之内 ああ、やっぱり! 『SDガンダム』好きって僕らの世代に多いんですよね。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』と同時上映で、『逆シャア』では宇宙世紀のシリアスなストーリーを展開していたのに、こんなふざけた作品をやっていたわけですが、僕が『ガンダム』にリアルタイムで触れられたのは、『SDガンダム』のおかげです。

出口 それは何だか、『仮面ライダー アマゾンズ』(16年~)と『仮面ライダーエグゼイド』(16年~)との二元論みたいな極端な例だろうけど、たしかに大きいと思う。だって子どもが『逆シャア』を見ても、ストーリーが分からないと思う。実際自分も当時はちっとも分からなかったし。アムロは知っているけど、なかなかガンダムに乗らねえなって(笑)。

堀之内 年齢一桁だと厳しいですよね。でも『SDガンダム』を見ていたからこそ、『ガンダム』に興味を持てたし、宇宙世紀に遡って見ようという気にもなったわけですし。

 さらに僕らが小学生のときに、『機動戦士Vガンダム』(93~94年)で宇宙世紀が舞台の作品が一度終わって、『Gガンダム』(94~95年)が始まるという流れを、成長期に見ることができた高揚感があるわけですよ! あと『SDガンダム』はデザインも好きなんです。

出口 それでいうと、『魔神英雄伝ワタル』(88~89年)とか、『鎧伝サムライトルーパー』(88~89年)もあるし。

堀之内 『獣神ライガー』(89~90年)もありましたよね。この辺もやっぱ、後にプロレスを見るようになったことにつながっているんですよね。

1701_deguchi02.jpg音楽、特撮ヘのアプローチが渋い出口さん

出口 好きになった理由を、ここまで紐解いて説明できる人も珍しい。ホリくんは太い芯があって、そこから枝葉が伸びているというのがすごいわかりやすい(笑)。

 俺なんかはバンドを始めて、特撮とかアニメから少し離れて、全然違うところから音楽に入ったから。80’s、例えば筋肉少女帯が大好きだったり、ナゴム(ナゴムレコード)がすごい好きだったり。

堀之内 へー、僕らぐらいの世代でそういう人、初めてですよ。

出口 ちょっと変な音楽、みたいなものを好きになって。そうこうしているうちに「あ、TVで見るヌンチャク振り回しているオーケン(大槻ケンヂ)さんはバンドマンだったんだ! かっけー!」と思って。

堀之内 ハハ! バラエティ番組によく出ている人、というイメージだったんだ(笑)。

出口 そっちのイメージだった(笑)。で、オーケンさんが書いたものも読むようになって、そこでは昔の東宝の特撮映画だったりとか、『怪獣ブースカ』(66~67年)に触れていて。

「あれ、この人は俺が知っているものを好きだって言っているぞ」と思って、そこから少しずつ特撮に戻ってきたというか、『ゴジラ』とか60年代初頭の特撮を調べるようになって、「オーケンさんが言っていたやつはこれか」と思ったり。

堀之内 そういう戻り方、調べ方もすごいですね!

出口 リアルタイムで更新されていくのを順に見ていたわけじゃないんですよ。

電脳警察サイバーコップ Vol.1 [DVD]

電脳警察サイバーコップ Vol.1 [DVD]

読んでいて、気になったという方はぜひ

『ライブマン』『サイバーコップ』……Base Ball Bear・堀之内大介×モノブライト・出口博之の“最後の昭和、1988年の素晴らしき特撮”対談!のページです。おたぽるは、人気連載特撮その他の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!