「平成ヤラカシ史」vol.7

ジャニーズファンのリアルなヤラカシ事情――ネットに動画が晒された“暴走系”元有名ヤラカシの末路(後編)

※イメージ画像

<平成ヤラカシ史とは……ジャニオタの間ではインターネットで語ることがタブーとされている「オリキ」や「ヤラカシ」といったジャニーズの裏追っかけ文化について山野萌絵がさまざまなオタク・元オタクに取材し、これまで文章に起こされてこなかった歴史を紐解こうと頑張るシリーズです>

【これまでの記事はこちらから】
①Hey! Say! JUMP・中島裕翔のファン逮捕で話題になった「平成処女軍団」“ヤラカシ”の存在は“オリキ”の存在と表裏一体!?

②ジャニーズファンのリアルなヤラカシ事情――元Jr.担・20代女性の場合「『強め』に潰されるのが怖かった」

③ジャニーズファンのリアルなヤラカシ事情――元キスマイ担・30代女性が明かすその変遷「メルマガや前略でレポが流行」

④ジャニーズファンのリアルなヤラカシ事情――「平成処女軍団」と時期を共にした女性「Jr.とヤラカシの繋がりはある」

⑤ジャニーズファンのリアルなヤラカシ事情――「自担に対する気持ちをこじらせすぎて」“リアスト化”した元Jr.担の告白

⑥ジャニーズファンのリアルなヤラカシ事情――ネットに動画が晒された“暴走系”元有名ヤラカシの末路(前編)

 さて、YouTubeへの動画流出で有名になった暴走系ヤラカシのゆりさん(20代前半、仮名)から出てくる警察沙汰エピソードは尽きることがありません。

「動画が流出した時にオタクが学校にFAXしたりメールしたり、電話のクレームもめっちゃ来て。私は掲示板で殺害予告されてたので学校に一週間行けなかったんです。学校の先生に『とりあえず一回話あるから来い』って言われて呼び出されて、学校に送られてきた流出動画を見せられて『これは何だ』って。だから『自分がジャニーズの子が好きでストーカーしてしまいました……』って正直に言ったら『お前、一回警察に行こう』と」

 確かに学校で詰められたら『ストーカーしてしまいました……』としか言いようがないですね。

「警察署に行って、当時『タレコミ』(ジャニオタ御用達のパスワード付き掲示板)で殺害予告されてたので、まず『糧って何だ』ってところから聞かれて(笑)。(糧=カテ。掲示板カテゴリの略)『パスワード何だ』って問い詰められたんですけど、答えなかったんです。でも警察だから結局調べたらわかったんでしょうね、別室にいたんですけど『パスワードわかったぞー!”チキン”だー!』って声がめっちゃ聞こえてきました」

 警察官のおじさんたちが一生懸命パスワードを調べている様子を想像するに涙ぐましいものがあります。まさか警察官のおじさんたちも、ジャニオタの掲示板のパスワードを解析するために警察官になったわけではなかろうに……という気持ちです。

「その後、自担の高校の最寄り駅を出禁にもなりました。自担がレッスンがある日は絶対に11時半に学校を早退してくるってわかってたので、駅の前でいつも待ってたんですけどその日は全然来なくて。その辺にいる男子高校生に話しかけて『かわいい~』ってほっぺつねったのが暴行罪だったらしくて、それを見てた自担の取り巻きの女子高校生に通報されました。学校で私の存在が知れ渡っていて、『ゆりから自担くんを守ろう!』ってなってたらしくて」

 男子高校生のほっぺたをつねると暴行罪。学びがあります。

「パトカーが来て連れて行かれて、警察で事情聴取を受けたんです。ストーカー規制法でも立件されて、『もうやらない』って誓約書を書かされて。未成年だったので親が来ないと帰れないんですけど、遠くて来られないって言ったら警察がジャニーさんに電話して

 えっ、警察ってジャニーさんに電話できるの? という感じですが、ゆりさん曰くジャニーさんに電話をかけていたとのこと。ジャニーズ事務所の不思議。

「その後自担の学校に電話して、つーこさんと電話で話し合って、もうやらないって言ったら解放してくれました。でもその駅は出禁になっちゃったのでもう一生使えません。一回試しに行ってみたら本当に駅員に顔を覚えられてて。止められました」

 JRの駅員の記憶力も記憶力ですごいような気がします……。

「ヤラカシ同士の喧嘩もしてました。東京駅の、京葉線ホームに続くエスカレーターのところで自担を待ってたんですけど、自分より上の自担のヤラカシが昔からそこで待ってたみたいで、殴り合い蹴り合いの喧嘩。それを見て自担が笑ってたので、笑ってくれて嬉しいって思いました。やっと笑ってくれたね、って。久しぶりに笑ってて、それが本当に嬉しくてかわいいって思った(笑)。いい年したおばさんとガキの喧嘩なので傍から見たら面白いですよね、通行人にはよく『やめなさい! やめなさい!』って止められてました」

 オタクの喧嘩を見て笑顔になるアイドル。オタクも喧嘩することでどちらが上なのかを決められますし、アイドルも笑顔になるし、win-winのような気がしないでもありません。

「ヤラカシがもう強烈にパンチが強くて、暴力です。現場に行って見つかったら捕まって、携帯見せろって言われて見せるんですけど、(アイドルの盗撮が)バレるとボッコボコにされてたので、動画を電卓のアイコンに見せかけるアプリに全部移して隠して生きてました。一回気が緩んでて、『ザ少年倶楽部』の収録の帰りに動画をアプリに移すのを忘れてて、4人ぐらいに肩パンされて目も殴られて。私、怒られるとヘラヘラしちゃうのでその態度が良くなかったみたいですね」

 さて、そこまで暴力を振るわれたりしていると親の反応はいかに? というのも気になるところではありますが。

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