■「リボルゲインを片手に、イエローライオンのヘルメット、腕にはサンダーアーム」
堀之内 88年のメタルヒーローって何だったか覚えています?
出口 88年は『ジライヤ』(『世界忍者戦ジライヤ』)だよね。
堀之内 そう! ここまで『ギャバン』から『メタルダー』まで“メタル感”をちゃんと出していたのに、これですよ。全然メタルじゃないという挑戦的な作品で。
―― 当然ですけど、放送前には「今年は昭和最後の年になる」ということを誰も知らないのに、戦隊もメタルもすごく挑戦的な作品が偶然揃ったのが88年だったわけですね。
堀之内 それに僕らはリアルタイムで接していて……昭和から平成、ダイヤル式電話、ポケベル、PHSなど思春期を迎えるときに経験するものの変化がめまぐるしくて記憶の中でいろんなものがゴッチャになっていますよね。
出口 それはあるな、アレが出てきたのはいつ頃だったんだろうとか。
堀之内 LD(レーザーディスク)とかも持っていましたから。だからこの辺のLDも見ていたわけですよ!
出口 すごいな、それは。お坊ちゃんじゃん。オモチャに行ったりはしなかったの?
堀之内 ああ、行きましたよ。これかなぁ、やっぱり(『サイバーコップ』のDVDを手に取りながら)。今日、出てくる前に母親に会ったんですけど、「あんた、この玩具ばっかり買っていたわね」と(笑)。あとはイエローライオンのヘルメットとリボルゲイン(『仮面ライダーBLACK RX』が使用する武器)ですよ!
出口 それはまた偏っているねぇ(笑)。
堀之内 リボルゲインを片手に持ちつつのイエローライオンのヘルメットをかぶって、腕にはサンダーアーム(ジュピターが使用する武器)つけて。もう意味が分からない戦士になっていましたね。
当時は一人でいるのが好きなガキだったんですけど、実家から徒歩10秒ぐらい、すぐそこに銭湯がありまして。もう最低な話なんですけど、サイバーコップの玩具、人形を持ち込んで銭湯で遊んでいたんですよ。周りにはおじさんたちもいたのに(笑)。
出口 それは周りの大人たちが優しくていい人たちだったんだね、「また堀之内さんのところの息子さんが来ているよ」って。
堀之内 今、自分がそういう子どもを見たら、注意すると思うんですよね「玩具はお家で遊ぼうよ」って。でもそうやって怒られることもなくて、のびのびとヒーローライフを満喫していました。
出口 特撮から離れた時期はなかったの?
堀之内 俺は一回もないんですよ。やっぱり珍しいですか?
出口 珍しい……かも。俺は途中で、中高校生時代に一回見なくなった時期があったもの。
『ライブマン』『サイバーコップ』……Base Ball Bear・堀之内大介×モノブライト・出口博之の“最後の昭和、1988年の素晴らしき特撮”対談!のページです。おたぽるは、人気連載、特撮、その他、モノブライト、モノブライト出口博之の特撮自由帳、Base Ball Bear、機動戦士SDガンダム、超獣戦隊ライブマン、電脳警察サイバーコップ、堀之内大介の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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