【モノブライト出口博之の特撮自由帳(8)】

『ライブマン』『サイバーコップ』……Base Ball Bear・堀之内大介×モノブライト・出口博之の“最後の昭和、1988年の素晴らしき特撮”対談!

堀之内 『ライブマン』自体も、後から戦士が加わる追加戦士がいて、ロボットも2体が合体するという仕掛けもあって。これも多分、当時初めてだったんですよね?

出口 初めてだったと思う。ここでの試みが今日に至るまでの諸々に影響を与えているというか。

堀之内 そう! そしてイエローライオンとともに好きだったのが、この『サイバーコップ』だったわけですよ。

出口 出た(笑)、『サイバーコップ』!

堀之内 皆さん、東映作品について語ることが多いと思うんですけど、これは東宝作品なんですよ。だからなのか、作っていた人たちはヒーローものというより、しっかりドラマを作ろうとしていたように思うんです。これも特撮に対しての新たなチャレンジですよね。でね、僕は主人公のジュピター(イメージカラーはレッド)よりもサターンが好きなんです、イエローライオンと同じくコチラも好きになったのが赤じゃないという。

※サターン/毛利亮一(演:冴場都夢 ※当時:水本隆司)。イメージカラーはブラック。

出口 ダハハハ。

堀之内 この頃からジュピター然り赤が絶対的なリーダーではない、という流れが生まれてきたことも要因の一つで、赤が三枚目、反対にちょっとキザで大人っぽいキャラが脇を固めていて。女好きのサターンなんかはまさにそうですね。あんな大人に憧れていました(笑)。

 あと、88年といえばやっぱこれですね、今日も着ているんですけど(Tシャツを指しながら)、『仮面ライダーBLACK』(87〜88年)と『仮面ライダーBLACK RX』(88~89年)の南光太郎(演:倉田てつを)。

出口 ああ、これはもう我々の世代では鉄板だもんね~。

堀之内 僕はこの3人(イエローライオン・サターン・仮面ライダーBLACK RX)で構築されているんです……もしかしたら霞のジョー(『仮面ライダーBLACK RX』)も入っているかもしれませんけど(笑)。

出口 ダハハ! あれでしょ、袖のないGジャンを着ている。

堀之内 そうそう、演じていたのは小山力也さんなんですよ、今は声優・ナレーターで活躍されている。霞のジョーは格好よかった……で、僕を構築している88年の作品たちというのは、どこか変なんですよ。これは当時出演していた俳優さん本人たちも、後にオーディオコメンタリーなんかで触れていますけど、今までの特撮のタブーとされていたことをやりまくっているんです。

 当時、恋愛ものはタブー、てほどじゃないんですけど、あまりガッツリと描かれなかったんですよ。なのにキスシーンをしっかりと突き詰めて描いたりだとか。『サイバーコップ』は、ジュピター以外はスーツアクターも兼ねているんです。中の人と外の人が同じ人なんですよ!……(ふと我に返り)すいませんね、何かもう止まらなくなっちゃって。

出口 まあまあ、大丈夫だよ(笑)。

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読んでいて、気になったという方はぜひ

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