アニメ監督・りょーちも、今なお続くFlashへの誤解に困惑 「ちゃんと動いてるのをクライアントに理解させるのが難しい」【前編】

 一方、入れ替わるようにYouTubeが06年に7位で初登場。翌07年に2位、そして08年から昨年まで不動の1位を保っている。YouTubeを始めとした動画配信サイトの多くがFlash Playerで再生するようサイトを構築しているが、モバイル版Flash Playerの開発が終了した12年を境に、スマートフォン・タブレットでの再生に関してはHTML5が標準になっている。

 これだけ刻々と状況が変化しているにも関わらず、Flashはアニメ業界界隈で不遇な扱いが続いている。例えば『ピンポン』が高評価だった湯浅政明監督のスタジオ・サイエンスSARUもメインソフトがFlashであるが、アニメ業界界隈が使っているソフトを強調しない傾向にあるのは、強調することで生じる混乱に対して懸念しているからでしかない。「フラッシュアニメ」と言わなければ済む話を、ここまで頑なにこじらせるべき理由が他にあるのだろうか?

「日本でカートゥーン(Cartoon)が流行ってないのと同じ理屈ですね。文化が日本のアニメ(Anime)と違ってるという」(りょーちも)。ちなみに海外でも“Flash Animation”と、あたかも新ジャンルであるかのように定着しているが、これはFlashを使っているという意味合いだけでなく、時に“Cartoon”が含まれているようで曖昧だ(いずれにしても作品の見た目だけでは制作にFlashを使ってるのか否かの判別はつかない)。

ちなみに“Anime”と“Animation”の違いについては以前にも記しているが(記事参照:津堅信之インタビュー)、“Cartoon”も“Animation”の範疇になる。

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