TVアニメ『グレイプニル』「俺たちの戦いはこれからだ」的結末にどっちらけな第13話

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TVアニメ「グレイプニル」公式サイトより

 前回までの畳みかけるような怒涛の展開に、最終回どんな決着をつけるのかとハラハラしていたが、やはり何も解決などはされなかった。

 せっかく仲間になった小柳グループに、手持ちのコインを全部自分たちに渡してこのゲームから手を引くようにと提案する修一とクレア。話し合いの場に来たのは陽太と吉岡だけというところからも、小柳たちは修一たちに対して疑念が深まっている様子。吉岡も、修一からほんの少ししか時間がたっていないにも関わらず以前とは雰囲気が大きく変わっていることを感じ取り不安を覚える。とりあえずコインのことは小柳にも相談して後日改めて連絡をすることで話がまとまった。

 クレアも吉岡が感じていたように、修一に対して違和感を覚え始めていた。その違和感の正体を確認するためにもクレアは修一の家にいくことを希望する。最初は抵抗していた修一だが、断るのならばお互いの縁もここまでだとまで言われたら了承しないわけにはいかない。

 修一の家に到着すると、入り口からその奇妙さにクレアは衝撃を受ける。修一は普通にしているが、あきらかに全く手入れがなされていない家全体。どこもかしこも雲の巣が張り、誇りが厚く積り、テーブルの上に置いてある作り置きは異臭を放っており確実暫く人が住んでいないような状態になっている。修一は、両親が共働きで顔を合わせていないだけだと何事もないように過ごしている。クレアは修一が元から狂気の中にいたことを知る。だが、指摘をしても修一は気付かない。山田塾の面々を忘れているように、家族のことも記憶が書き換えられているのだ。クレアが最後に両親に会ったのはいつなのか? と問い詰めたことで、うっすらと彼に記憶が戻ろうとするが、それは思い出してはいけない記憶。触れようとすると、彼は攻撃的な行動をとろうとしてしまう。

 そんな時彼とクレアの首に巻き付いていた小柳との契約が突然解除されてしまう。そこで正気にもどった修一の元に小柳から電話がかかってくる。二人の、そして同じチームにいたメンバーとの契約は解除された。明日、自分たちが持っているコインを受けわたす旨が告げられ電話は切られてしまう。小柳たちは自分たちの身の危険を察知し、コインを渡すことでこのゲームから身を引くことを決意したのだ。

 だが、修一たちに伝えられていたコインの受け渡し場所はフェイクのもので、小柳チームのコインは吉岡の手によってエレナに渡されることになっていた。目前でそれに気づいた修一は、エレナの前に立ちはだかる。エレナが、自分の過去の記憶にいたこと。なんらかの理由があって、自分を守るために記憶を改ざんしたことをしった修一はそれを確かめるためにやってきたのだ。
 
 クレアも彼からの連絡を受けて、姉の元へとやってくる。だが、エレナには二人と対話する気は毛頭なかった。記憶をなくさせるくらいなのだから、修一にはこの件に関わってすらほしくなかったのだ。ほのかの霊のようなものが修一の前に現れてしまったことと、クレアが差し出したぬいぐるみのせいで修一の暴走が始まってしまう。
 
 ほのかの霊に向かって銃を乱発したり、クレアへ攻撃をしたりとするが、クレアが自ら修一の持つ銃口を自分に向けたことで再度彼の記憶から自分を、不都合な部分を封印させてしまう。この行動はやはり修一を守ることになっているようだが、その真意は結局わからないまま、エレナは修一とクレアの前から姿を消してしまう。

 いったい、修一の記憶を改ざんした本当の理由は何なのか。エレナたち幼馴染の間で彼だけを遠ざける意味は何か。初回から意味ありげにでていた同級生の三船さんは結局何だったのか。

 「俺たちの戦いはこれからだ」と揶揄されるような、でも本当にそのまんまな結末で、物語は終わってしまった。あるのかないのかわからない二期に期待するのはやめたいが、結末は知りたい。結局続編の報が出るのをわずかに期待している。
(文=三澤凛)

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