TVアニメ「グレイプニル」最終回直前でさらに深まる謎…第12話

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　他のアニメが軒並み12話で終わろうとしている中、このグレイプニルはこの12話でまた更に謎が深まってしまった。あれ？　これ２クールある？　それとも来週が最終回？　来週が最終回だとしてちゃんとまとまるのか？！　

　前回のラストに出てきた、コイン集めを一番最初に始めた人物「ほのか」彼女はエレナの幼馴染であり、修一とも関係のある人物であることが明かされた。その彼女は現在、何をしているのか？　既にコインを100枚集め、宇宙船落下のその場所を守っている人物がほのかなのか？

　話は数か月前にさかのぼる。山田塾出身で幼馴染同士の海斗と直人が話しているシーンから始まる。同じく幼馴染で直人の彼女である愛子の様子が最近おかしいらしい。それならば一度会ってみようか、と海斗は直人に愛子を含めた山田塾メンバーを集めるようにと指示を出す。

　海斗、直人、愛子、修一、エレナと全員が集まったように見えたが、そこにほのかの姿が見えないことに気付いた海斗。ほのかは、親が起こした事件によって今までの住まいにいづらくなり、引っ越していったのだという。その事実を知らなかったのは海斗だけだ。他のみんなも、あまりこの話題を出すのを好ましく思っていないようで、変な空気が流れる。愛子に「この話はもうやめよう」といわれるが、気になった海斗はほのかの行方を捜し始める。

　親戚の家にたどり着いたものの、ある時忽然と親戚の家からも姿を消してしまったということが知らされる。いったいほのかはどこに消えたのか。そんな時、みんなで集まった際の愛子の違和感に海斗はある発見をする。彼氏である直人が「たまに別人のように感じる」と言っていた愛子。彼女が皆の前でした仕草は、ほのかのものだった。

　愛子がほのかなのではないか、と疑った海斗は愛子のあとをつけ、宇宙人のいるラブホテルにたどり着く。そこでほのかのことを訪ねると、宇宙人はいともたやすくそれが事実であることを認める。海斗は愛子意外の幼馴染を連れて、再度宇宙人のもとに赴きその事実を全員に周知する。
　
　全員いきなり宇宙人のことを説明されてもパニックになるのは必至である。ほのかがいなくなったとしても、今愛子として存在している愛子を愛子と認めて生きていくしかないのでは、という意見に流れる面々だが、海斗はそれに納得できないでいた。それは、海斗は昔から密にほのかに恋心を抱いていたからだ。なぜ、ほのかが愛子の体をうばって生きているのか。その答えを知るために、海斗はまたほのかのあとをつける。

　次にたどり着いたのは、元山田塾。現在は廃墟と化している場所だ。そこには墓のようなものがあり、本物の愛子をそこに葬ったことが察せられる。愛子がほのかなんだろう、と直球で訪ね、なぜそうせねばならなかったのか、もう元のほのかには戻れないのかを訪ねると「あの子はもういないから」という答えが返ってくる。その言葉を聞き、海斗はほのかである愛子の首を絞め、殺してしまう。抵抗はほぼなかった。

　だが、彼女を殺し、自殺を装い木に括りつけた後、愛子がほのかにあてた遺書が発見されてしまう。愛子は自殺していたのだ。正義漢が強く、優しかった愛子。クラスのいじめっ子に立ち向かったことでひどいいじめにあい、それを苦にして自殺してしまったのだ。

　最後まで側でささえ、励まし続けていたのがほのかだった。だが、彼女の元に「ごめん」とひとことラインが届いたときには、愛子は死を選んでいた。彼女の死を唯一知ってしまったほのかは、愛子のように強く優しく誰からも愛される存在が死ぬべきではない、自分のような誰からも必要とされない人間こそが死ぬべきだと、宇宙人に自分と愛子の入れ替を願い、愛子の姿となり生き続けたのだ。

　ほのかを必要としていたはずの海斗がそれに気づくことが出来ず、最終的にほのかを自らの手で殺してしまった海斗は絶望してしまう。そこから彼は宇宙人の元に向かっている。コインを100枚集め、とんでもないパワーを手に入れた人物、それが海斗なのだろうか。

　そんな彼を止めるために、エレナたちは集まったのだろうか。そしてなぜ、修一は記憶を無くしてしまっているのだろうか。残り1話。どんな結末になるのか全く予想がつかない。ここからもっと続けて決着まで見守りたいが、とにかく来週を待つ。
（文=三澤凛）