TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』希望しかない大団円のようにも感じるラストの第50話

TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』オフィシャルサイトより

 とうとう最終回がやってきてしまった。毎回毎回OPもEDも削ってそれでも足りないくらい内容がぎゅっとしていたリゼロ。これだけのクオリティなら次の期が始まるまでに時間がかかってしまうのも仕方がないのはわかる。わかるけれどこれから先の物語を早く知りたいと思ってしまう。

 聖域の周りに大兎が集まりエミリアが一人で対峙していたところにスバルとベアトリスが合流する。手をつなぎ、今まで「お前」と呼ばれていたのが「スバル」と名前を呼んでくれるようになったベアトリスの変化に感動するスバルだったが、それは後回しだ。とにかくこの大兎を一掃しないことにはこれまでの苦労が水の泡になってしまう。

 エミリアとの再会を噛み締める間もなく、スバルとベアトリスは力を合わせて大兎に向かって攻撃を仕掛ける。ベアトリスは大兎の群れを集めることを指示。無限に増える大兎だが、その無限にも上限がないわけではなく、決められた数以上増えられないのだ。だから上限まで集めて消せばいいのだ。

 スバルはエミリアにも協力を頼み、自分が囮になって集めた大兎をエミリアに囲わせ、大精霊であるベアトリスにとどめを刺させる。最大呪文アルシャマクを使い、大兎がすべて消え去ってしまう。どうやら禁書庫と同じように隔離された空間に飛ばしてもう二度と出てこれないようにしたらしい。 

 これで聖域に降りかかった災厄はすべて払われたのだ。村人たちは皆総出でこの勝利を喜びあった。

 ロズワールとベアトリスは二人で聖域に眠るエキドナの元へ。この寝ているエキドナはずっと顔が映されることがなかったが今回初めてその姿が映された。どこかいつものエキドナとは雰囲気が違うように見えたが、これは一体どういうことなのだろうか。スバルと会ったエキドナとこのエキドナは違う人物だったりするのだろうか。そのあたりは今回は描かれない。

 エキドナを前にし、エキドナを愛するあまりに長い時間迷い続けた二人。ベティは約束を守れなかったことを母と慕うエキドナに謝罪する。だがその表情はどこかすっきりしたようにルズワールの目には映るのだった。

 彼女の「その人」はスバルではなかった。だけど、それでいいとベアトリスは選んだのだ。スバルを選んでもベアトリスはスバルの一番になれないけれどいいのか? と問われるが、ベアトリスはスバルの一番になるのではなく、ベアトリスの一番をスバルにすることを選んだのだから、それでいいのだときっぱりと言い放つ。

 その姿を見てロズワールは、あの時から変わらない。とまるで昔からベアトリスを知っているかのように語りだす。ベアトリスはその語り口を聞いて今目の前にいるのは何代も後の彼ではなく、あのロズワールが転生していることを確信する。からの体に魂は定着しないと知った彼は親和性の高い器として子孫の体を選んだのだ。

 その話をきいたベアトリスはロズワールを殴りつけつつも久しぶりの再会を喜び合った。

 そんな二人を墓所の外で待つスバルとエミリア。時間にしてみればほんの少しの間会わなかっただけなのだが、お互いに強くなったことを感じ取っていた。スバルがそれをエミリアに伝えると、それはスバルやみんなのおかげで、もらってばかりだから早く返せるようになりたいとほほ笑む。

 そしてエミリアは突然耳まで真っ赤に染めてスバルに大事な話があると言い出す。普段のエミリアからは考えられないくらいに声を震わせ、真っ赤なエミリアが何を言い出すかと思ったら彼女はスバルとキスをしたことで二人の赤ちゃんができてしまうからどうしようという内容だった。

 パックに大事に育てられたエミリアは、異性とキスをしたら子供ができてしまうと思い込んでいるようだ。まさかの展開に冷や汗をかくスバル。子供ができる段階まで進んでいないのにこんな説明をさせられることになろうとは……。

 一体エミリアにどう説明したかは描かれないまま、場面は移る。今回の一連の事件に巻き込まれた面々がロズワールを囲み、一人ずつ彼を殴っていく。

 これをけじめとして、あとくされなく今後の話をしていくためだ。皆に思い切り殴られたために顔がボッコボコになったロズワールはラムに膝枕されながら話を聞くことに。ラムはベアトリスの治癒を受けて一命をとりとめることができたようで、さらにロズワールに思いを打ち明けた今、思い切り彼をかまうようになっていた。

 村も屋敷も大惨事になった一連のことを企てた男ではあるが、今後エミリアが王戦に参加するにはロズワールの力は不可欠だ。落とし前はつけつつも協力してもらわないと困る。

 フレデリカは誰よりも先にロズワールを許すことを宣言。自分が今生きていること、そして10年以上彼の世話になっていることなど理由をあげる。

 それらを聞いて、残りの面々はロズワールがどれくらいこちらに条件を譲るつもりなのかを明らかにしてほしいと求めてた。またいつ敵に翻るかわからないままでは信用できないからだ。

 ロズワールは服を脱ぎ、自分ができる最大の協力の証明を皆に見せた。彼の体には制約の呪印が刻まれていた。制約は個人を縛るもの。もし破ったら虚無に落ちるという誓いなのだ。

 この誓を見て、みなロズワールの覚悟を知る。だがペトラだけは彼を許さない、と涙ながらに語った。みんなロズワールを信じていたのだ。それを裏切ったという事実を彼女は忘れない、私は許さない。と宣言した。

 それぞれの心持ちが定まった様子を見て話しは終わりに向かっていったが、最後にエミリアが発言を求めた。

 ロズワールが一番大事なことを怠っているというのだ。それは「悪いことをしたらごめんなさいを言う」という、当たり前すぎて皆の頭から抜けていたことだ。

 ロズワールが反省した証を見せるよりなにより先にしなければならないことだが、確かにエミリアのいう通りまだロズワールはそれを行っていない。

 ロズワールはエミリアの言葉を受けて皆に改めて頭を下げて「ごめんなさい」と謝罪した。

 多くの問題を解決し、ひと段落ついたことでスバルに騎士叙勲が行われることになった。燃え落ちたロズワール邸の代わりにミロード家を借りて行われる。このミロード家はメイザース家の分家であり、エミリアに忠誠を誓っている家なので今回の事がかなったようだ。

 式典の開始を待つ間、スバルはロズワールに、未だ彼がエキドナを諦めていないことを聞かされる。そのためにスバルが必要であり、スバルの行動をこれまで以上に見届けると宣言されてしまう。

 そんなこんながありながらの騎士受勲の儀式。式典用の礼服に身を包んだエミリアの元に騎士として誓いの言葉を述べ、改めてエミリアを守ることを誓う。

 式典が終わると立食パーティーのように砕けた空気となり、みなめいめいに食事を楽しんだり会話を楽しんだりしている。

 スバルはバルコニーに出て一人外の空気を吸っていた。そこにエミリアが現れ、二人きりとなる。

 エミリアはスバルに聞いてほしいことがあるから今晩自分の部屋に来てほしいと誘いスバルもそれを受ける。その話は一人で切り抜けた試練の話なのだろう。

 話すには少し勇気がいるものかもしれないが、スバルは何を聞いても幻滅などしないと請け負ってくれる。

 何よりも自分を頼ってくれと胸を張ってくれる。その顔を見て、エミリアも安心してほほ笑むのだった。

 毎回どこか不穏な空気をはらんで終わるのだが、今回は希望しかない大団円のようにも感じるラストだった。二人が広間でダンスを踊る姿は本当に何も問題がないように見えるが、まだまだこれから王戦もあるし魔女教の件だってかたづいてはいない。レムもまだ目を覚まさないままだ。

 これだけのクオリティを維持するには新しい期がスタートするまでまた期間が空いてしまいそうではあるが、それでもまた続きが見れることを望まずにはいられない。

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