中国版コミケ「COMICUP24」参加記録 中国人オタクの経済的余裕を実感【その3】

――今年6月、中国・上海で行われた同人誌イベント「COMICUP24」。日本の同人イベントに慣れていても、異国の地となるとワケが違う。本稿では、「COMICUP」に興味がある人向けに、日本からの参加記録を綴っていく。

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 富裕層の中国人たちの”余裕”がもたらす楽しさを、いっそう感じたのは3日目だった。売り子の合間にも、フラフラと会場内を回る。そして、あとあとどこかで記事を書くために使えそうなコスプレイヤーの撮影。あちこちで、コスプレイヤーがカメラマンに囲まれている光景は、どこの国でも変わらないように見えた。

 けれども、日本のコミックマーケットなどで見る光景と圧倒的な違いがあるとすれば、殺伐とした感じがないことだった。コミケに限ったものではないが、コスプレイヤーを囲んで撮影している人々を見ていると「普段は、どんな日常を送っているのだろう」と、興味が尽きなくなる。

 なぜなら、多くの人がこの刹那に最高の一枚を撮影しようと獣のような目をしてシャッターを切っているのだ。肩が当たったりしたら、ムッとした雰囲気が噴き出す。混雑しているからレンズ同士が接触することもあるが、そうなれば殴りかからんばかりの勢いで舌打ちする者もいる。

 そんなものが上海にはなかった。やはり、可愛いコスプレイヤーは囲まれているから、カメラマン同士で肩がぶつかったりもあちこちである。でも、なにがそんなに面白いのだろうというくらいに楽しげに笑って謝り、許しているのだ。そうしたカメラマンの首から下げているカメラというのは、どれも高級なものばかり。これもまた余裕がなせるものなのだろうかと思った。

 とにかく、経済的な余裕があちこちにあることは確かだった。1日目の終了後、日中の人々が入り交じった飲み会で、出会った若者に驚いた。5台ほどのスマホを持っていて、それぞれに山のようにゲームアプリをインストールしているのである。そして『FGO』も『ドールズフロントライン』も、すべてコンプリートしているのだという。

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 そこまでするには多くの時間……それよりも課金をしなければ追いつかない。いったい、どれくらい課金しているのかを聞けば、彼は少し考えてから答えた。

「去年から、だいたい40万元くらいかなあ」

 40万元は日本円でいくらだろうと、スマホを取り出して日本円に換算してわが目を疑った。そんな体験があったから、2日目になると、できるだけ大勢の参加者と話をして、様々な情報を得ようとした。ただ、それには困難もあった。日本語はまず通じない。ならばと思って、英語で話しても英語を解する者も少ない。それでも必死で会話をしていると、様々なルールの違いが見えてきた。

 たとえばコスプレイヤーもそう。日本では、コスプレイヤーがスケッチブックに、自分の名前とTwitterだとかSNSのアカウント名を書いて立てかけておく文化が普及している。ところが、この国にはそんなものはない。撮影はほぼ一期一会というところ。微博は普及しているはずなのだが、聞けば教えてくれる一方で「やってないんですよ」と教えてくれない人もいる。あくまで趣味であり、ネットを用いて宣伝したりする気がないのかと思ったら、どうもそうではないことを後で知った。ある人がこんな風に教えてくれたのだ。

「微博は見た目はTwitterに近いですが、中国人の感覚だと日本のFacebookに近い感覚なんですよ」

 なるほど、日本ではFacebookはある程度素性がわかっている相手に教えるもの。それを聞いて歩いていた自分は「ヘンな日本人だなあ」と思われていたんだろうなと思った。

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