困惑しつつ生足をお湯に浸す雪に、鉄男は雪女の民話が書かれたノートを手渡し、朗読するよう支持。意味が分からないながらも読み上げる彼女。多くの人がご存じであろう雪女のお話だが、ここでのイメージ映像は影絵調。幻想的な絵柄が本編とのギャップもあって美しい。OPでは飛び出す絵本、EDで塗り絵をモチーフにしている本作だが、こうして要所要所に絵的・映像的なギミックを仕込む心意気は買いたい。
朗読の最中、雪と鉄男はお湯に氷が浮いていることに気付く。お風呂での出来事が再現されたわけだ。鉄男は雪に原因を説明する。これは冷や汗だ。ストレスで汗をかいて、それが凍りついたのだ、と。脇や手と違って足の冷や汗は自覚しにくい。だから不可解に思えた…という真相だったのだ。今ここで氷が出来たのも、普通ではないこの状況にストレスを感じて冷や汗をかいたから、というわけだ。
分かってみればあっけない真相に安堵し、「よかった」とうれし涙を流す雪、零れ落ちた涙の粒は今までと違って凍らない。温かい涙は凍らないのだな、と新たな事実を知る鉄男。生徒の悩みを解決し、亜人の性質が分かった興奮もあってか、雪の凍った冷や汗をシャーレに保存し「体液を大学で成分分析してもらう」「貴重だし」などと口にしてしまう。はい、エロ方向に読み解いてくれと言わんばかりのセリフですね! そりゃ雪も「さすがにセクハラです!」と激怒しますよ……と、そこはかとないスケベで落としたところで前半は幕。
後半。ヴァンパイアのひかり、デュラハンの京子と打ち解けた雪は、自ら2人を誘いお出かけ。公園のベンチで仲良くアイスを頬張る。雪と語り合うひかりはうれしい反面気まずい。彼女は自分のことをどう思っているのか、お節介なことをして(第4話参照)嫌われていないか、気になって仕方がない。おちゃらけキャラであるひかりの、繊細な内面が分かる描写である。
会話していくうちに更に仲が深まる雪とひかり。自分は嫌われていない、それどころか自分に心を開いてくれていると分かり、ひかりは感極まって雪に抱きつく。このくだりは実にマジメで感動的だが、隣で黙って話を聞いている京子(の胴体。頭部はフレームアウトしている)が実にシュールで可笑しい。クサい話になりそうなシーンも、彼女のナイスアシストで楽しく観賞できてしまう。いい仕事である。
【アニメレビュー】地味でシリアスながらお色気も盛りだくさん!『亜人ちゃんは語りたい』第5話「雪女ちゃんは冷たい」レビュー!のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、亜人ちゃんは語りたい、セックス、諏訪部順一、夏川椎菜、日笠陽子、篠田みなみ、JUP-ON STUDIO、本渡楓、ぺトス、17年1月アニメの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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