“中の人”のアクションにも興奮!! 王道を少し外す『トッキュウジャー』の実験精神

 そんな熱い展開の最中に、まずヒカリとカグラ(演:森高愛)が敵を引き留めて脱落し、次にトカッチとミオとライトが敵に囲まれたとき、ライトが言うんですね。

「ここは俺が……って言ったほうがカッコいいかもしれないけどさ。俺に烈車預けてもらってもいい?」

 なに、この外し方、サイコー。おまけにちゃんとトカッチもミオも、ライトの覚悟を察知して渡すんだ。ミオに至っては「名乗ってる時間ないからね」って、これまたヒーローもののお約束へのツッコミを。このあたりのお約束に対する距離のとり方が、ホント『トッキュウジャー』は上手いです。

 そして全員のノリカエチェンジャーを駆使して、ライトはルークを撃破(しかもちゃんと150秒以内で)。さらに巨大化したルークに応戦するため、超トッキュウオーとビルドレッシャーで出撃すると、なんとルークは手持ちのクローズと合体して、さらに巨大化! そりゃトカッチならずとも「こんなんあり?」と言いたくなりますよ。合体して超超トッキュウダイオーとなったトッキュウジャーが、ルークの巨大棍棒「ルーク系チャリオット」を破壊すると、ルークは元のサイズに縮小。そこに“超超トッキュウダイオーイマジネーションエクスプレス”を浴びせて、勝利をもぎとりました。

 管理人のルークがいなくなったシャドータウンは解放されて、元の町へと戻ります。闇に呑まれた町を戻す手があることを知ったライトたちは、自分たちの町とシャドータウンと化した町を救うため、次の駅へと急ぐのでした。

 シリーズの折り返し地点にあたる今回、サブタイトルの「分岐点を越えて」は、トッキュウジャーたちが分岐点から敵地に乗りこんでいく内容面もさることながら、シリーズも後半戦に突入して、これから新路線に行くぜ! という制作サイドの決意表明だったんじゃないかなー。そんなことを思わせるほど野心的な第24駅でした。

 コスチュームやロボットのデザインがアレなので見落とされがちですが、実は『トッキュウジャー』って戦隊モノの王道を踏まえつつ、そこからあえて少し外れたことをやる、実験精神が強い作品なんですよね。分岐点を越えたこれから先、どんな方向に行くのか。あと半年非常に楽しみです。

 さて、烈車戦隊トッキュウジャー。勝利のイマジネーション! 出発進行!! 次の停車駅は、シャドー怪人出現との知らせを聞いてライトたちがかけつけた町では、桃太郎やシンデレラといったおとぎ話の主人公が実体化していた! 闇の力のせいか、どうも少しだらしない彼らの行動に振り回されるライトたち。そんな中、トカッチの前に謎のヒーローが現れて……久しぶりのトカッチ回「第25駅 おとぎ話が飛び出して」です。予告編が流れた直後からその微妙なデザインで話題沸騰のヒーロー“リョーナイト”。正体が気になる人もそうでない方も人も、乗り遅れのないよう、ご注意ください!!

 今回もEDの列車紹介はお休みです。

(文/雑賀洋平)

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みんな大好き、タイトルバック。

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