“中の人”のアクションにも興奮!! 王道を少し外す『トッキュウジャー』の実験精神

 ところ変わって、シャドータウンへの分岐点を見つけたライトたちは、ドリルレッシャーで町へと乗り込みます。停車には成功しましたが、そこはライトたちの住んでいた町ではありませんでした。時間が止まったように人々が固まり誰も動かないその町をライトたちが歩いていると、“シャドータウン”の管理人ルーク(CV:神奈延年)が現れました。応戦するため、トッキュウジャーに変身したライトたち。戦隊ヒーローのお約束である変身シーンでの名乗りと集合の決めポーズをして、いざ戦おうとした瞬間……なんと変身が解けてしまいます! ここシャドータウンでは、レインボーラインのエネルギーは長くは持たないため、変身がすぐに解除されてしまうのです。ちなみにこの変身ポーズ、志尊くんら中の人のたちも今回初めて決めてみたところ、前の三人はものすごい疲れるらしく、足がブルブルだったそうです。

 一方、分岐点の見張り役として、「トッキュウジャーが戻るまで、ここを離れるわけには行かない」と武士じみた覚悟をしながら居眠りこいてた明を、ネロ男爵が襲います。

「ワシが許せんのは、裏切りを重ねるキサマだ!」

 うぉう、アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』のルルーシュの声で言われると、説得力があるようなないような……。明も“今日の明の命の捨て場所”はこの分岐点周辺に決めたようで、変身して戦いを挑むのでした。

 シャドーたちの攻撃でそれぞれ傷を負ったライトたちですが、なんとか管理人を倒すための策を練り始めます。変身が持つ時間はおよそ30秒。それを聞いたトカッチは「名乗りの時間がもったいなかった~」と、触れてはいけないお約束にツッコミます。いいじゃないか、変身シーンがバンク(※同じ映像を使いまわすこと)なおかげで、何秒分か制作費が浮くんだから!

 ところが今回の『トッキュウジャー』は、そんな私のような半可通のたわ言など蹴飛ばすような熱い展開が待っていたのでした。変身できる時間は“ひとり”30秒。ならば誰かひとりに全員分のノリカエチェンジャーを託して5人分の乗り換えをすれば、30秒×5人分=150秒の変身が可能なはず。その時間内で管理人であるシャドー怪人・ルークを倒す。おおっ! ここ最近、「乗り換え」のギミックが活用されてますが、まだこんな利用法があったとは。最後のひとりを行かせるために我が身を犠牲にしながら戦う仲間たち。おまけにタイムリミット有り。これは超燃える!

 さーらーに、前回も中の人の顔見せアクションで興奮してましたが、今回はもうそれどころじゃありません。極真空手の世界大会優勝者でもあるヒカリこと横浜流星くんを筆頭に、トッキュウジャーの面々がまあ動く動く。もともと動けるメンバーが集まったこともあるのでしょうが、どれだけ『トッキュウジャー』に懸けているのかがひしひしと伝わってきます。この一連のシーンを観て、ミオこと梨里杏に蹴られたいと思ったのは俺だけじゃないはずだ。

 シチュエーションも土手からビルの階段、屋上から隣のビルの窓に飛び込んで(!)室内へと頻繁に変わり、この真夏の暑い時期にどれだけ手間をかけて作っているのか、口をあんぐりさせて見入ってしまいましたよ。こんなにドラマのアクションシーンを見て興奮したのは、『Gメン’75 香港カラテシリーズ』か『魔拳!カンフー・チェン』以来だ!(ちょっとウソ)

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みんな大好き、タイトルバック。

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