“再現度”がすごい! 時代を越えた恋愛模様を描く、歌劇『明治東京恋伽』ゲネプロレポート

■舞台ならではの魅力

 思わず口元が緩んでしまうような、芽衣と春草の初々しい恋愛模様はもちろんだが、今作の特徴は、タイトルに「歌劇」とある通り、劇中に様々な楽曲が登場することだろう。チャーリー演じる安里勇哉が「歌とダンスが盛りだくさんで、最初から最後まで楽しめるものになっています」と言うように、作中にはストーリー展開に合わせて、アップテンポなものからバラードまで、全22曲ものオリジナル楽曲が登場する。それぞれのソロ曲はもちろん、全員で歌うOPテーマ「朧月の黒き猫(おぼろづきのシャノワール)」は、キレのあるダンスで迫力も満点だ。

 二つ目は、“アンサンブル”が登場しないこと。“アンサンブル”とは、舞台を支えるメインキャスト以外のその他大勢のキャストのことを指す。舞台やミュージカル作品であれば、通常メインキャストのほかにアンサンブルが登場し、脇を支え、舞台を盛り上げる。しかし、この『歌劇 めいこい』では、全て9名のキャストたちがそれぞれの役を演じわけていた。当然、それぞれの出番も多く、舞台のあちこちで俳優たちが登場する様子は、囲み取材の際に青木が言っていた通り、“目が足りない”ほど。キャスト全員がそれぞれの役割を果たし、一つひとつのシーンを作り上げていく様子は、青木がカーテンコールで「信頼できるキャストに囲まれました」と言っていたように、カンパニーとしてのチーム力を感じさせるものだった。

 このレポートの冒頭で触れた、キャラクターの“再現度”だが、実際に舞台に立つ姿を見ても、ファンの期待を裏切ることなく、原作の世界観を忠実に表現していたように感じる。それは、キャストはもちろん、制作スタッフを含めた作品に関わるすべての人の“めいこい愛”によるものだろう。それぞれのキャラクターが活かされ、舞台ならではの魅力が随所につまった『歌劇 めいこい』。あなたも芽衣と一緒に、明治へと迷い込んでみては。

 なお、前売り券はすでに完売し、各回当日券が若干数用意されるとのこと。また、公演最終日となる12日(日)11時、16時公演(千秋楽)がニコニコ生放送にてネット配信されるので、利用してみてはいかがだろう。

 また、無料スマホアプリ「舞台めぐり」を使用して博品館劇場を中心とした銀座の街をめぐると、各スポットでキャストのARと一緒に記念撮影もできる。観劇前や終演後、時間に余裕がある方は、周辺を散策し、観劇の記念に好きなキャラと撮影を楽しんでみるのもいいかもしれない。
(文/長谷川葵)

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『歌劇 明治東京恋伽~朧月の黒猫(おぼろづきのシャノワール)~』

■公演期間 2016年6月2日(木)~12日(日)[全15公演]
■劇場 銀座 博品館劇場
■料金 全席共通7,200円(税込)

■脚本 桜木さやか
■演出 吉谷光太郎
■原作 MAGES.「明治東京恋伽」
■制作 ポリゴンマジック
■主催 歌劇「明治東京恋伽」制作委員会(ポリゴンマジック、TCTCエンタテインメント、MAGES、サンライズプロモーション大阪)

■出演
菱田春草役/橋本祥平/ 綾月芽衣役/青木志穏 川上音二郎役/遊馬晃祐/ 藤田五郎役/吉岡佑 小泉八雲役/汐崎アイル チャーリー役/安里勇哉/ 泉鏡花役/赤澤燈 森鴎外役/荒木宏文

■公式サイト
http://kageki-meikoi.com/

(C)魂依保存委員会 (C)歌劇「明治東亰恋伽」製作委員会

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