TVアニメ『魔王城でおやすみ』人間界に戻った姫が所望したのは“毛糸のパンツ”!?第12話

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　季節はクリスマス間近。魔王城にも雪が振り、季節の訪れを感じた姫は、サンタさんにプレゼントのリクエスト。姫が何を欲しがっているのか、気になる魔王城の面々。姫が寝ている隙にその手紙を読むことに。

　手紙には「実家に帰りたい」という書かれていて、その事実に魔王たちは衝撃を受ける。真意をどのように確かめるべきなのか。だが、実家に帰りたいのか？　とド直球に聞いてしまうと手紙を読んだことがバレてしまう。さてどうしたものか。

　対策会議中に、当然のように入ってくる姫。サンタへの手紙が行方知らずになっているので、探しているのだという。問い詰められて結局見たことを白状してしまった魔王は、開き直って真意を聞くことに。

　姫は恥ずかしがり、アルラウネにだけクリスマス用の特別毛糸のパンツを取りに行きたいと耳打ち。そんな理由で姫の家に帰るなどできるはずもない。

　だが、なぜかあくましゅうどうしは「そんなに行きたいなら行こうか」と前向きに姫の願望をかなえる姿勢を見せた。彼曰く放っておくとまた面倒なことになるから、それならさっさと解決した方がいい、ということらしい。魔王も10分以内に帰ってくるのであれば、という条件を出して姫の一時帰宅を許すのだった。

　三人は転移の魔法を使って早速姫の寝室へ。毛糸のパンツをとるように促すも、姫はクローゼットに向かい、その中にはいっていたお気に入りのドレスをあくましゅうどうしに見せびらかしたり、上手くいかない。

　なんとかなだめすかして目的のものを取りに行かせる。しかしそれがあるのはベッドの方。当然、姫は自分のベッドに座ると一瞬で「スヤァ」である。寝落ちた姫にツッコミたいところだが、廊下からなにやら足音が。姫を起こして転移魔法を使うにも間に合わない。魔王たちはとっさに姿を隠すと、部屋には姫の母ネム女王が入ってきてしまう。

　女王はスヤ姫が帰ってきたのかと部屋を覗いた。だがベッドの中にいたのはなんと、姫の影武者の任務を仰せつかったさっきゅん。あくましゅうどうしが、とっさに姫と交換したのだ。

　似ているといえどもふたりは髪色も違う。母親が姫と間違えるはずがない、と魔王は思ったのだが、女王はさっきゅんを姫と勘違い。娘が戻ってきてくれた喜びを爆発させ、彼女を自室に連れていってしまう。

　毛糸のパンツを回収にくわえ、さっきゅんの救出もしなければならなくなった。分が悪いため一時撤退を検討するも、姫が断固反対。このまま助けに行くことになった。

　姫はさっきゅん救出作戦に気合を入れるためにお気に入りのドレスに着替える。かなりかさばるそのドレス。見回る聖騎士たちに見つからないようにするのが大変だ。だが、この城に勤める兵士たちがかなりのポンコツで、なぜか姫の姿を見つけられない。

　途中、聖騎士ミョウジョウが魔王たちとバッティングするもなんとか回避。だが、まだ毛糸のパンツを回収していないのにまたしてもピンチがやってくる。朝の緊急放送で、姫が帰ってきたことを喜ぶご帰還の義が急遽開催されることになったというのだ。さっきゅんがお披露目されてしまう。

　どうにかしてこさっきゅんを取り返して魔界に戻らねばならない。あわてる魔王たちだったが、寝不足の姫はテンションがハイになり自分が自分なりのやり方で責任をとる、と言いだした。

　マイクを持たされ全国民の前に出されてスピーチをするように促されるさっきゅん。自分がなぜこうなってしまったのかわからない。そこに、兵士を魔法で動けないようにした魔王たちが近づき、マイクを姫に渡すことに成功した。

　姫は国民に、魔王城で生活をするにつれ、自分は周りがいることで“姫”という存在でいれたと語る。そして魔族と人間の関係を導くのも王族の務めだと思う、今後も共にあろう、と宣誓。

　その言葉は国民に言っているようで、内容は魔王城の皆に向けたもののようにも感じる。

　そして、姫として国民の前に立っていたさっきゅんを後ろから羽交い絞めにして「姫をまたさらっていく」と宣言。魔王たちにこの場からすぐ去るように指示を出して魔王城への帰還を始める。

　本当にいいのかと聞く魔王にも姫は頷いて自分の意思で魔王城に帰る意志を示す。女王が去ろうとする姫の元にやってきて「楽しそうね！」と声をかけた。姫はその言葉に親指を立て、ほほ笑んで返すのだった。

　こうして、無事に魔王城に戻ってきた姫。状況はすっかり元通りだ。そう、元通り。目当ての毛糸のパンツは持ってくることが出来なかった。それでも姫は今日も魔王城で眠りにつく。

　二期に期待したい。