TVアニメ『憂国のモリアーティ』ノアティック号を舞台にしたウィリアムの作戦の壮大さ!第7話

TVアニメ「憂国のモリアーティ」公式サイトより

 前後編の後編にあたるエピソード。ノアティック号を舞台にした、ウィリアムの作戦の壮大さに驚く他ない。劇場型ってそういう意味だったの?! と思いながらも綺麗に達成してしまうその作戦は見事である。

 白々しくエンダース卿の犯行を発見するウィリアム。エンダース卿は殺害現場を見られたと慌てるが、必死でこいつが物取りをしようと部屋に押し入ってきたから返り討ちにしたのだと言い訳をする。ウィリアムはその言い訳を信じると断言するが、状況証拠的に第三者に信じてもらうのは難しいことを指摘。

 そしてその回避方法として海に捨ててしまえばいいと提案を行う。もちろんこの提案に乗らないはずもなく、ウィリアムも手を貸して、死体を海へと投げ捨てる。投げ捨てた瞬間にバランスを崩してエンダース卿にぶつかることで、一瞬目をそらさせることも忘れない。その一瞬の間に、遺体は階下でモランたちが回収を行っていたのだ。

 死体を始末したことで不安がなくなったエンダース卿はそのまま、この航海の目玉である船上バレエを観劇に。お仲間の貴族と特等席を独占してみる舞台は素晴らしいものだった。だが、愛好家の貴族は2幕はより舞台の近くで見たいと、エンダース卿の席から移動してしまう。

 その隙を狙って、ウィリアムが彼の元に訪れ、「昨日の下民をちゃんと殺したのか?」と尋ねた。死体は捨てたのに何を言っているのだといぶかしむエンダース卿に、彼はオペラグラスを渡し、1階席に死んだはずの男がいることを見せつける。もちろんこれはフレッドの変装なのだが、遠目からだとはっきりとあの男に見えてしまう。

 男の存在に恐怖したエンダース卿は慌てて一階席まで降り立つがさっきまでいた男はもういない。

 近くにいた市民に居場所を問うと、もうここから出ていったあとだということが発覚する。

 言われたままに死体の男のあとを追いかけるエンダース卿。後ろ姿を発見し、どんどんと進む。誘われるように進んでいった先で、とうとう死体とご対面する。やはり昨日殺したときのまま、ナイフが胸に刺さって死んでいるではないか。

 一体何がどうなっているかわからないが、とにかくもう二度と動くことがないようエンダース卿は再度胸のナイフを抜いて死体をめった刺しにし始める。その時、死体が乗せられていた場所が上昇していく。興奮しているエンダース卿は気付かないが、それは舞台の奈落装置だったのだ。

 奈落がせり上がり、バレエの二幕をみていた観客たちの目の前に、死体をめった刺しにしているエンダース卿の姿が公開されてしまう。

 悲鳴があがり「人殺し!」という言葉が響き渡る場内。人殺しがエンダース卿だったことが周知し始めると、彼が狩場で人間狩りをしているという噂があったことが本当だったのだとヒソヒソと噂話と軽蔑のまなざしが蔓延する。

 その言葉たちが彼に届き、人の命をなんだと思っているんだ、という言葉に反応する。ここはノアの箱舟であり、貴族以外は家畜であり家畜を殺すことは殺人にあたいしないと、貴族も平民も混在する劇場で宣ったのだ。

 この言葉は観客全員に受け入れられず、彼を取り押さえろ! という声が上がった。逃げ出すエンダース卿を止めに、一番に動いたのはホームズだったが、彼はエンダース卿よりも死体に興味を持ち、追いかけるのは兵士に任せ死体を観察し始めた。

 エンダース卿は、今まで狩場で人を追いかけていた立場に自分がなったような心持で船内を逃げ回る。最終的には旗を掲げるポールによじ登り逃げ惑う。だが、遠くからモランが銃でねらったことでバランスを崩し、落下してしまう。

 落下の最中に遠くにウィリアムの姿を認め目が合うが、味方だと思っていた彼が冷たく微笑んだことで彼が全てを仕組んでいたことを知り、エンダース卿はそのまま海へと落ちていった。

 陸に戻ったウィリアム達。処女航海で起きた舞台上の殺人事件は大きな波紋を呼び、犯人が貴族であり人間狩りをしていたという噂もあってかなりのニュースになっていた。こうやって彼らは貴族の残虐性や非道性を広めていくのだ。

 今回の件は滞りなく進んだが、ウィリアムは不安要素も生まれたことを皆に報告することにした。不安要素の正体は、シャーロック・ホームズ、下船した際にウィリアムを探し出し、今回の事件について話せるのはお前だけだと話しかけてきた。

 彼はエンダース卿が殺した男があの舞台で初めて刺されたわけではなく前夜に死んでいることを発見し、このノアティック号事態が今回の事件のために仕組まれていたことまでを言い当てていた。

 この事件を起こす理由までは解明されていないまでも、少しの情報で正確に事件の謎を言い当てる男、シャーロック・ホームズ。ウィリアムたちの今後の計画に一番の難敵となることは間違いなさそうだ。

 次回もシャーロック・ホームズについてエピソードになりそうで、これから宿敵となっていくのかと思うと楽しみでならない。

TVアニメ『憂国のモリアーティ』ノアティック号を舞台にしたウィリアムの作戦の壮大さ!第7話のページです。おたぽるは、アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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