TVアニメ『アクダマドライブ』処刑科たちの師弟関係の謎が明らかに?第6話

TVアニメ『アクダマドライブ』公式サイトより

 今回のサブタイトルが「BROTHER」の時点で色々察してはいたのだが、初期から不思議な兄弟をやっていた喧嘩屋とチンピラにまさかこんなグッとこさせられてしまうなんて。

 何度もアクダマたちを追ってきた処刑科たちの師弟関係の謎も明かされた。二つの、血ではない言葉だけの関係が作品を加速させる。

 アクダマたちの元に現れたのはいつもペアでやってきていたはずの処刑科の師匠の身。弟子を病院に置いて彼は一人でアクダマ全員を処刑するとやってきたのだ。もう一度処刑科と喧嘩をしたいと望んでいた喧嘩屋だけが彼の登場を喜び、運び屋はこの場の危険を察知するなり兄妹たちを自分のバイクに乗せてさっさと場所を去ろうとする。

 だがもちろん、処刑科はあくまでもここにいるアクダマたちを全員処刑しようとしているのだ、逃がそうとはしない。

 喧嘩屋の相手をしつつ、医者の体を真っ二つにし、運び屋のバイクを転倒させてしまう。バイクごと転倒したことで詐欺師は兄妹の身を案じて一目散に二人に駆け寄る。猛スピードの中転んだのに兄妹は顔色一つ変えない。だが詐欺師は二人が無事だったことを確かめて安堵する。兄妹にとっては詐欺師のこの行動の方が意外だったようだ。

 兄妹と詐欺師が安心していると、そこを狙って処刑科が攻撃を仕掛けてくる。だが、なぜか詐欺師を気に入っている殺人鬼が彼女を守ってくれたことで、彼のターゲットはそちらに。その間にバイクを立て直した運び屋に兄妹共々運ばれていく詐欺師。

 一人こっそり隠れていたチンピラは兄弟と呼び合う喧嘩屋が、先の喧嘩での怪我も治り切っていないのにまたしても大怪我を負ってしまったことを心配し、一回逃げてコンディションを整えて再戦したら絶対に勝てる、と退却を説こうとする。

 だが、今念願の処刑科と命を懸けた最高の喧嘩ができるというこの時を、彼が逃したいわけがない。キラキラとした顔で、肋骨も内蔵もやられているのに語る喧嘩屋を見て、チンピラもその意見に同意してしまう。

 なぜか喧嘩屋はチンピラも一緒に喧嘩に参戦すると思ったのか、彼を抱えて処刑科めがけて走りだしてしまう。

 その間、処刑科は殺人鬼相手に戦いつつ逃げようとする詐欺師たちにも容赦はない。だが詐欺師を狙うことを殺人鬼が許すはずもない。彼はがれきに足が挟まっていたが自ら自分の足を切断し、処刑科に攻撃を仕掛ける。詐欺師を「天使」とまで呼ぶのは何故なのだろうか。さらに殺人鬼は詐欺師を守るために、処刑科の攻撃を兄を盾に使うことで防ぎ、さらにはその兄の体を貫通して処刑科に攻撃を仕掛けた。

 兄の腹には殺人鬼の腕の分の穴が空いてしまう。普通ならば死ぬやつだ。殺人鬼のまさかの行動にショックが隠しきれない詐欺師。 

 だが、妹は全く動揺せず「平気なの」と口にするのみ。よく見ると、兄の体にあいた穴は自動的に修復していく。超回復。体を真っ二つにされたはずの医者が、この現象を教えてくれた。彼女は自分で自分の体を縫合したから助かったらしい。医者って何でもありなのか?

 とにかく、兄妹がなぜ金庫にしまわれていたのか、その重要性の片りんが垣間見えた。喧嘩屋が合流し、医者が切断された殺人鬼の足を治したことでアクダマ側の戦力は揃った。残る面々は兄妹を連れて運び屋のバイクで逃げることに。

 ここから、喧嘩屋と処刑科師匠の白熱したバトルがスタートするのだが、それにしてもこのバトルシーンの作画がものすごいのである。

 それぞれ一歩も引かず、命のかかった喧嘩をしているのだがどちらも楽しそうで、スピードも演出も素晴らしく血なまぐさいバトルシーンであるはずなのに見入ってしまった。

 一方、師匠の身を案ずる弟子の方にもフォーカスが当たる。彼女はボスに上司から師匠の居所を聞きだし自分もそこに向かいたいと嘆願したがそれは一笑に付されてしまう。なんとも無様で幼稚であり弟子のその行動は師匠から何も学んでいないも当然だとすら言われてしまう。

 ボス曰く、彼は覚悟を決めたのだという。ボスの目の前にある石碑に自分の名前を刻む覚悟だ。

 処刑科はボスによって師弟関係のツーマンセルという体制が取られている。その理由は、元は処刑科は純色率80%以上の部署だったという。彼らは処刑科という名前に大義名分を得て死に場所を求めており資質としてはアクダマとそうそう代わりのないものだった。

 だがボスはそれではいけない、と彼らに生きる意味を与えようとし今の体制に切り替えたのだという。この体制で生まれたのは情。互いに情を持たせることで生への執着ができる。これが彼らとアクダマとの最大の違いとなり、殉職率は30%まで減ったのだという。師弟関係の情の強さ、それなのに彼が弟子を置いて一人アクダマの元に向かったのは、彼が覚悟を決めたからだ。死の覚悟を。

 それを知ってなお行くというのであれば彼の覚悟の強さを確かめるといい。といわれ、弟子は師匠の元へと向かうのだった。

 だが、弟子がたどり着いた時にはもう既に喧嘩屋も師匠もこれがラストの一発になるだろうとお互いが感じている時だった。弟子の声を聴き、さらに覚悟を決めた師匠と、この喧嘩がただただ楽しくてたまらない。そんな二人の最後の拳は互いを殴り飛ばし相打ちのように互いが倒れこんでいた。

 その光景を見た弟子は放心したように師匠の元へと向かう。彼はまだ息があり、何かを弟子に語りかけたように見えたが、その声は聞こえない。だが、彼は弟子の手に自分が使っていた武器を手渡し、そのまま息絶えてしまった。

 呆然とする弟子。だが、彼女のもとに喧嘩屋の兄弟の契りを交わしたチンピラが立ち向かう。たった懲役4年であり、特異な技があるわけでもないチンピラ。彼も処刑科の弟子の実力を知っており普段だったら確実に近づかないだろう。だが、眼の前で倒れている兄弟の倒れた姿を見て、何もせずに逃げ帰ることは出来なかったのだろう。 彼の足元に転がっていた武器を拾うと、そのまま思い切り弟子の元へと降りかかっていった。お前が勝てるわけなんてないだろう……! と思ったが、弟子が目を覚ますとそこは病院。顔に巻かれた包帯をとると、彼女の片目はつぶれていた。

 そして、兄妹をつれて逃げ出した詐欺師たち。兄妹の目的地である「まるまるひとまるまるさん」を探してさまよっていた。ランドセルが壊れていなければすぐに見つかったようだが、殺人鬼が兄の体に穴をあけた時に一緒に壊れてしまったのだ。

 殺人鬼は、なぜ兄を盾にしたのかと詐欺師に詰め寄られるが当然のように、詐欺師の命を守るためだと答えるが、その答えが彼女の逆鱗に触れ「最低」とビンタされてしまう。彼女の気持ちがわからない殺人鬼はこのビンタをもって何か心変わりなど起こるのだろうか?

 「まるまるひとまるまるさん」を発見した兄。見つけた非常用と書かれたレバーを引っ張るとそこから現れたのは謎の入り口。そこは地下につながる入り口だったのだ。この地下は一体どこにつながるのか? チンピラは生きているのか、喧嘩屋は本当に死んだのか? まだまだ謎は残るが、本当に目が離せない展開になってきた。予想がつかない展開を見逃さないようにしたい。

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