TVアニメ『アクダマドライブ』ダンガンロンパスタッフが作って面白くないわけがない第1話

TVアニメ『アクダマドライブ』公式サイトより

 冒頭からなんか見たことある表記の仕方……と思っていたら『ダンガンロンパ』のスタッフの作品のようである。色々合点がいった。この世界観とスピード感、面白くないはずがない。1話の完成度が高すぎて話数が進むにつれて失速してしまうのではないか、という懸念もあるがとにかく掴みはかなりばっちりだったのではないだろうか。

 舞台となるのは近未来のようなカンサイの街。現代日本とは似て非なる国だ。このカンサイで主人公「一般人」は、働いて生活をしている様子。定時上がりで仕事を終え、家に帰る道々、たこ焼き屋を発見したことから彼女の一般人としての生活は大きく変わることとなる。
 自分よりも先にタコ焼きを購入していた男性が、お金を落としたのを拾ってやり届けようとしたところ、「落とした金は縁起が悪い」と受け取りを拒否され、その彼はそのまま行ってしまう。さらに、注文していたたこ焼きは現金払い意外しか受け取らないという旧式のスタイルらしい。

 基本的にこの世界ではハンコ電子マネーというものでやり取りするのが主流らしく、一般人も現金を持ち合わせていなかった。先ほどの男が落としていったお金がちょうどタコ焼きの代金だったこともあり、使ってしまおうかとも考えたものの、人のお金を使うということに抵抗があった彼女は少し待っててもらえれば現金をとってくる、と説明した。

 だが、店主は払わないという一点から彼女をアクダマと決めつけ警察に通報してしまう。あまりにもあっけなくあっという間に彼女は連行されてしまう。その間、この物語のメインキャラとなるアクダマたちが続々と登場する。まずは一般人とタコ焼き屋で出会った男。彼はかなり大型のバイクに乗りまわっている男で「運び屋」推定懲役745年だ。もう一人は警察ロボをちぎっては投げ、ちぎっては投げしている見るからに怪力自慢というような体躯をもつ男「喧嘩屋」推定懲役は348年だ。

 自室で沢山のモニターの中に囲まれているのは、こういう作品に必ず一人はいる「ハッカー」彼の推定懲役は589年。

 電車の中で倒れた男性を突然手術し始めるサイコな露出度高い女は「医者」医者なのに推定懲役は432年。とりあえず全員かなりヤバめな人物であることは間違いない。

 こんなアクダマたちがうじゃうじゃいる中で、現金を持っていなかったという理由だけで逮捕されてしまった一般人。ちゃんと支払う意志があったと訴えても、手にもっていたお金があるのに支払わないのは詐欺罪に当たると言われてしまいぐうの音も出ない。このまま不当(と思っている)逮捕されてしまうのか? と思っていた矢先、先ほど羅列したアクダマ達が、「警察署に捕らえられている本日処刑予定の男を脱獄させろ」という共通の依頼を受けて集合し始めたことによるパニックで、警察署内は騒然とする。

 街中に何度も表示されていた「殺人鬼本日公開処刑」の文字。現在の日本の常識としてもどれだけの極悪人であろうとも公開処刑などされるはずもないのだが、この世界では大々的に宣伝するイベント化のようだ。さらにそれを警察が直々に行うというのだから末恐ろしい。

 アクダマ達が集まれば集まるほど、混乱は大きくなっていく。それぞれが同じ目的でやってきていると感づきそれぞれを妨害し我さきにと前に進もうとする。さらにそれを煽るような得たいの知れない機械が回りを破壊し、アクダマたちを煽るように暴れまわる。

 そのせいで地下にある牢獄の中も壊滅状態に。その中で投獄されていた男「チンプラ」も檻が壊れたことと、報酬「一億イエン」という言葉につられて騒ぎの渦中に飛び込んでくる。彼は実際の懲役が4年ということだが、実刑4年というとそこそこの事をしでかしていそうだが、先ほどまでのアクダマたちが何百年単位だったことを見るとショぼく感じてしまう。

 騒ぎをまだ知らないカンサイ警察署の処刑場では、告知の合った通り公開処刑が行われようとしていた。今では全世界でも見ることがなくなったギロチンを用いての処刑。これを公開してやろうというのだから警察もかなり土地狂っているようにも見える。

 だがいざ処刑を実行しようとしたその時、我が割れがと先をあらそっていたアクダマたちと、なぜか巻き込まれるように到着してしまった一般人が壁をぶち壊してここにたどり着いてしまった。

 彼らの目的は、今まさに処刑されようとしている男を助けること。運び屋はアクダマを必要に追うロボのようなものに一時命を奪われかけたが、それを見た一般人が機転を利かせたことにより事なきを得た。そのおかげでバイクを用いて処刑場を破壊し、見事男を助け出すことができた。だが、運び屋の仕事は決して彼を助けることではなかったようだ。彼は「届け物」を処刑台から自由になった男に渡す。そう、この荷物を運ぶことが運び屋に依頼された内容だったのだ。

 他のアクダマの依頼内容であった男、彼は「殺人鬼」推定懲役967年の男だ。彼は自由の身になると、運び屋に届けてもらった荷物から何かを取り出し、一瞬の間にこの場に集まった者の首に取り付ける。運び屋、喧嘩屋、ハッカー、医者、チンピラ、そして一般人。彼らの首に取り付けられた首輪はなんと爆弾。取ろうとするとその首が爆破されてしまうという恐ろしい代物だ。

 全く事態が呑み込めず、さらに自分はアクダマではなく無関係なのに! と主張しようとした一般人の言葉を遮る声が響く。声を発したのは、警察署内になぜか忍び込み、あぶないから、と一般人がずっとかばっていた黒猫。黒猫は言った「全員揃ったようだね」

 すべてはこの黒猫が仕組んだことなのか? 彼らは何故集められたのか? 何もわからないけれどワクワクする気持ちで1話を駆け抜けさせられるだけのパワーが詰まっていたのは間違いない。 ダンガンロンパ的に一人ずつ消えていくタイプの話なのか、それぞれが協力する話になっていくのかも楽しみだ。

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