TVアニメ『100万の命の上に俺は立っている』いらすとやは一体なんだったのか?第2話

TVアニメ「100万の命の上に俺は立っている」公式サイトより

 1話目が全編いらすとやだったせいか、2話目から普通のイラストになられても違和感だ。さらにはアバン部分で死んだはずのヒロイン・新堂が出てきたことでさらにパニック。いつのまに生き返ったのか。いくら話題の為とはいえ、いらすとやにした代償は大きいだろう。

 オープニングが明けてみると、まだ新堂が食われたままの元の時間に戻る。四谷はとりあえずレベルを上げるために弱いモンスターを探すことにしたようだ。農民でレベル1とかだと本当に戦力にならないだろうから、これは賢明な判断だろう。

 この世界では、ログと呼ばれる魔法陣が所々に散らばっているらしく、それを触ると過去のプレイヤーたちの記録が見られる仕組みになっている。このログが作られるルールなどは不明で、主に展開的に都合がよくなるものが都合のいいタイミングで見られるという印象だ。低レベルモンスターを探している間に四谷はこのログを見つけ触ってみると、新堂と箱崎がまだ四谷が来る前に、次の3人目に男子が来るとしたらどの男子がいいかを話し合っている時の様子だった。

 箱崎は現実的に体力のありそうな男子の名をあげ、新堂は「四谷がいい」と意味深な発言をする。だが、彼らの通う学校にはもう一人四谷という人物がおり、そいつは成績も顔も運動神経もいい男なのだ。箱崎が「どっちの四谷くん?」と聞いてそれに答えた新堂だったが、四谷はそのタイミングでちょうどくしゃみをしてしまい答えを聞きそびれてしまった。残念。 

 自分が望まれた方の四谷だったかどうかはわからないが、現状女二人に男一人というハーレム状態。いつ女子に告白されてもいいように、頼れる男であるということを示しておいて損はない、と四谷は改めてレベル上げに励むのだった。

 とにかく倒して倒して倒しまくって、なんとか農民レベル9までレベルが上がったy四谷。一匹逃してしまい、それがいればもしかしたらレベル10までいっていたのではないかと思うと勿体ないが、レベルが10になったらジョブチェンジなどのシステムはないのかと考え始める。最初にルーレットが回った時にあれだけの職業があったのならあってもおかしくないシステムだが、まだそのあたりはわからない。 とにかく農民だと対敵した際の選択肢が少なすぎるのである。現在のパーティで剣を使えるのが箱崎だけで、彼女はかなり弱いので戦力にならない。なので自ら刃物が使えるジョブになってどうにかしたいのだ。

 自らのステータスを確認していた際に、パーティメンバーのステータス一覧がふと目に入った時、生存しているはずの箱崎のステータスが「死亡」に変わっているのを発見してしまった四谷。慌てて街の方を見てみると、なぜか火の手があがっている。もしや、敵の急襲があったのか? 慌てて戻ってみると、村人はおろか箱崎の姿も全く見えない。さらに、死亡すると30秒で蘇生するはずがずっと死亡からステータスが変わらないことから新堂と同様に食べられてしまったのかもしれないという最悪の事態が想像できてしまう。

 街中を駆け回っている最中、四谷はまたしてもログを発見する。何か手がかりがあるかもしれない、と触れてみるとそのログは箱崎が最後まで懸命に街の人々を守った記録だった。

 四谷が一人レベル上げに出た後、箱崎も一人、剣の素振りに励んでいた。その様子を見ていた子供が、何故頑張るのかという質問を投げかけた。箱崎は、現実世界では元々体が弱く、病気がちで高い薬を飲んで健康を維持せざるを得ない生活を続けていたという。生まれてからずっと両親に迷惑をかけてきたという負い目があり、このゲームの中の世界なら元の自分の体のハンデは関係ないので、せめて役に立ちたいという思いが強いのだそうだ。

 そんな話をしている間にトロールが襲来し、街を襲い始めた。箱崎は自分がおとりになり、人々を逃がそうと懸命に動きその果てに食われてしまったようだ。

 このログを見て、四谷は自分が誰の為にも動いておらず、自分の事ばかりになっていたことに気付いてしまった。だからこそ、ここで自分が死んだら本当に全滅になってしまうことから絶対に死ねない、とトロールから逃げる選択をする。

 だがトロールは四谷を発見し、襲い掛かってくる。移動の際にはジャンプして進むトロールの動きを何とかよけ続け、どうにか攻撃する隙を見つけようとするが武器であるくわが壊れているために、逃げることしかできない。

 すると、彼が逃げた先に倒し損ねたモンスターが姿を現した。四谷は少ない可能性にかけてこのモンスターを倒すことに。すると、弱モンスターを倒したことで、四谷の農民レベルが10に上がり、突如時間がストップする。

 すると、ゲームマスターが現れ、転職タイムでルーレットを回すと言い出した。あまりに唐突で状況を把握する暇を与えてくれないが、ルーレットは周りまたしても四谷はレアジョブである「料理人」にジョブチェンジすることに。

 またしても戦いには向いていなさそうな弱そうなジョブである。一応、前の農民から引き継いだスキルもあるようだが、料理人レベル1からの再スタートを切ることに。しかし一つだけいいことがあるとすれば、持てる武器に包丁という刃物が追加されたのだ。念願の刃物! だが包丁でどう戦えというのか。

 ジョブチェンジが終了すると、あっという間に元の絶体絶命的状況の中に戻ってしまう。だが、劇的にかわったことがあったのだ。料理人になった四谷には「ランクC以下の魔物の体内の構造が見える」というスキルが追加されたのだ。

 それによってトロールの体内が可視化できた四谷は、包丁で胃袋をピンポイントで割き、胃の内容物を外に出すことに。

 あらかた消化されてはいたが、箱崎と新堂の残骸がこれで体外に出ることができた。これによって二人は蘇生に成功したのだ。

 かなり無茶な方法ではあるが、なんとか生き返った二人も戦闘に加わりこれで何とかなるかと思ったが、二人のレベルは依然として低いまま。特に戦力になるわけでもなく交代で死亡を繰り返し、トロールと追いかけっこを続ける状態のまま時間が過ぎてしまった。だがこれではらちがあかない、と先程胃袋に穴をあけたことを思い出し、中からトロールを倒す方法をとることに。

 先ほど明けた胃袋の穴から四谷が中に上体を潜り込ませ(!) 内部を包丁でめった刺しにする。これはかなり痛い。ここでさらに開いた傷に新堂の風の魔法で空気を入れることで内部から破裂させてトロールを倒したのだ。

 長かったが、低レベルパーティはやっとクエストをクリアすることができたのだ。クエストが終わると余韻はなしでクリア報酬の質問タイムが訪れる。四谷はしばし考えながらも「10周クリア後、俺たちは何をする?」という問いをゲームマスターに投げかけた。すると、未来の世界線で起こったというバージョンの映像が流れ始める。

 それは新宿の街がワニのような生物に荒らされ、それを止めに来た四谷たちがドラゴンを召喚する‥‥…という謎の映像だった。
 
 映像が終わると、彼らはいつの間にか元の学校に戻ってきていた。クエストをクリアするとすぐに戻る仕組みのようだ。さらに、ゲームに入った時から時間は全く立っていないという。

 次のクエストまで少し時間が空くようだが、それまでは日常生活を普通に過ごすことができるようだ。新堂は部活に参加する、と元気に出ていってしまう。四谷は箱崎と共に帰宅するのだが、日常生活で女子と二人きりになったことがない分、変な態度をとってしまう。

 新宿の街で生活する四谷は、先ほど見た未来の映像を思いだし、自分がクエストを放棄すればこの大嫌いな街を壊すことも可能なのか、とぼんやりと考えていた。

 1話目がいらすとやで2話目が若干作画に乱れもあり、早くもほころびが見えた。話題作り先行になりすぎて本編が置いてけぼりでは元も子もないし、1話目のせいでかなり視聴者も厳しい視点で見てしまう。まだ、仕掛け以外で「面白い!」と思わせるに至っていないので、巻き返しを見せてもらいたいところだ。

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