TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』前期の最終話でもまったく展開が読めない第38話

TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』オフィシャルサイトより

 毎回オープニングを削って削って詰め込んでの内容だったのにそれでも全くまだまだ先が読めないリゼロ、果たしてどんな展開で前半が〆られるのか。

 スバルの前に姿を現した嫉妬の魔女。魔女そろい踏みの中でも異彩を放つ彼女は、ただただスバルへの愛を連ねる。だが、その言葉に恐怖しか感じないスバルはその言葉を全面拒否。「魔女」という存在の面々と相容れない思いを抱え全てを拒絶するような様子を見せる彼に対してミネルヴァは「自分だけが辛いと思っているのでは?」という指摘をする。

 確かに、スバルは一人で何度も死に戻りを使い、それを誰にも話せず目指す未来に向かって何度も辛い出来事に直面してきた。だが、スバルが死んだあとの世界に残された人たちがその数だけ存在することをスバルはつい最近まで意識していなかったのだ。
 
 スバルはミネルヴァに反論するが、嫉妬の魔女はずっと「傷つかないで、苦しまないで、悲しまないで。だから愛して」と繰り返す。その言葉にスバルはやはりいら立ちを覚えてしまう。そのいら立ちがまたしてもミネルヴァを怒らせ、スバルの自己犠牲精神を狩り立たせる。自分が犠牲になれば、悲しむ人は最少人数で済むし、自分がもっと頑張っていればレムが目を覚まさないなんてこともなかったはずなのだ。と出口のない自分を責めるループが始まってしまう。

 一人ですべて抱え込んでうまくいかなくて泣きだしてしまうスバルの様は、セクメトに言わせればまるで小さな子供のよう。だがセクメトもテュフォンも他の魔女たちもそのスバルに対してそれぞれ別個の想いを抱いているようだ。それも大体が好意的・同情的なものだ。

 そのせいか、魔女たちの間に一触即発のような空気が流れてしまう。それでもなお、愛の言葉をささやく嫉妬の魔女の言葉にスバルは追い込まれ、自ら舌を噛みきってしまう。だが、茶会の空間でそうやすやすと自ら命を絶つことなどできるはずもない。エキドナはスバルのその自死という選択すらも面白がっている様子。嫉妬の魔女はスバルのその行動を悲しみ、なぜスバルが自力で守ろうとする周囲の人間の中に自分を感情に入れていないのか、なぜそれにきづかないのか、と悲し気な声で切々と説く。

 超えてきた試練の中や、出会ってきた人たちがスバルに機体を寄せ、信頼を寄せ、好意をもってくれていたこと。そのことを思い出したスバルは改めて自分が「死にたくない」という気持ちを抱いていることを認識する。

 死に戻りができるということ以外に自分に価値がないと思い込んでいた分、自分の死を、存在を軽く考えすぎてしまっていたのだ。自分の好きな人たちに好きだと思ってもらえていると思っていいのか? とまだ不安げな様子を見せるスバルに、それを許すと断言する嫉妬の魔女。

 彼女はスバルに救われたといい、スバルにも救われてほしいと願っていると告げた。この言葉を聞いて、スバルはまたしても新たな一歩を踏み出したようだ。混乱していたスバルも、多少落ち着いたようで改めて契約を結ばないかと問うエキドナの誘いをきっぱりと断っていた。死に戻りすることが前提となる彼女の契約には死ぬこと以外に価値を見出したいというスバルの今の心境とは相いれないのだ。

 きっぱりと振られてしまったエキドナは最後に彼にいい印象を持たれたい、とガーフィールについての助言を与えてくれる。スバルは、ここで出会った魔女たちに改めてきちんと礼を述べ、エミリアにそっくりでスバルを死に戻りの体にした張本人である嫉妬の魔女の「いつか私を殺しに来てね」という言葉に「いつか俺が必ず救って見せる」と宣言して、魔女集会を後にした。

 目が覚めるといつもの試練の場ではなく、その外でパトラッシュが見守る中目を覚ました。なぜ自分がここにいるのか。と疑問に思っていると、オットーがパトラッシュがかなりスバルを心配し、自らが傷だらけになることも厭わずに助け出してくれたことを教えてくれる。今回初めて知ったがパトラッシュって雌だったのね。

 スバルが今回目覚めた場所が試練の場の外だったのは、エキドナの契約を断ったことで、試練を受ける資格をはく奪されたのではないかと予想された。それがわかったのなら、他の問題をクリアしていかなくてはならない、とスバルはロズワールの元へと急ぐ。

 スバルが死に戻りをしているとは知らないまでも、何度も繰り返していることを知っているロズワールに、墓所を無視して聖域を抜ける方法を知らないか、と尋ねてみるとその発想から、スバルが未だ及び腰であることに着目してくる。

 彼はスバルが今だ覚悟のスタートラインに立てていないことにがっかりした様子を見せる。そして、その覚悟の位置をあげるために自分が用意していた作戦を語り始める。スバルがエミリアの為に全てを捨てることができるように、二つの困難を用意したのだという。

 そう、何度死に戻りをしても防ぐことができなかったロズワール邸襲撃。この襲撃を依頼していたのは他ならないロズワール本人だったのだ。この真実を知ったスバルは土下座してその依頼を取り消してほしいと頼みこむがロズワールは聞く耳を持たない。エキドナに試練を受ける資格をはく奪されたといっても、また資格を授けてもらう事は可能なはずだといってはばからない。

 スバルはどうしていいかわからず、ロズワールの元から離れ、外でうめき声を出すしかできないでいた。そこに現れたのが、オットーだった。スバルが気落ちしている姿を見て「どうしたらいいか教えてあげましょうか?」と声をかけてくる。

 事情を全く知らないお気楽な様子に見えてしまうが、彼がスバルを元気づけようとしてくれているように感じる。スバルも彼の言うように、気持ちを落ち着けるために深呼吸をしてみるが、突如オットーにグーパンチを食らってしまう。

 突然のパンチに理解が追い付かないスバルと視聴者。「友達の前でかっこつけるのなんてやめちまえよ!ナツキ・スバル!!」この台詞がリゼロ2期前半の最後の台詞となってしまった。

 一体、オットーには何か策があっての発言なのか? あったとしたら一体オットーはなぜスバルがやろうとしていることを知っているのか? 知らないのだとしたら最後の引きがお前でいいのか?! となるが、当日のTwitterトレンドにも「オットー」が入ったことからも、かなりのインパクトをもって前半が終わったことが察せられる。

 果たしてこの続きにはどんな物語が待っているのか。濃密になるだろうことは間違いない後編を首を長くして待っている。

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