TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』スバルに畳みかけるような試練…観ていて辛くなる第36話

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TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』オフィシャルサイトより

 本当に救いが無さ過ぎてとにかくキツイ回だった。スバルの精神が崩壊するのでは、というくらいに辛いことが雪崩のように起こっていく。

 ベアトリスと向き合い、彼女が禁書庫から出ようとしないのをなんとか説得しようと試みるスバル。だが、叡智の書にはここを出るようには書いていないのか、本とスバルを見比べて戸惑うベアトリスの姿に、自分と話すときは目を見て話せ、とその本を取り上げる。

 だが、その本は真っ白で中には何も記されていない。白紙の本だったのだ。ベアトリスはそれがバレてしまうと自嘲気味にほほ笑み、もう既に何年もこの本がベアトリスに何の啓示も与えていないのだと教えてくれた。

 スバルはベアトリスがエキドナと契約した精霊であることを見破る。彼女は400年前からエキドナと契約を交わし、知識の書庫を管理する仕事を仰せつかっていた。時が来れば、彼女の契約を終わらせる「その人」がやってくる。その時をずっとずっと一人待っていたベアトリス。本にも何も啓示が出てこない。最後のページに加筆されることをずっと待っていたがやってこないのは、所有者の未来が続いていないことを示していることにもベアトリス気付いている。

 「その人」がスバルであっても無くても、誰でもいい。とにかくこの400年の呪縛を終わらせてくれるなら、それでいい。 だからスバルに向かって「殺してほしい」と泣きながらせがむベアトリス。今までいつも冷ややかな目ではねつけるような言葉でやり取りをしてきた彼女が泣きながら死を望む姿は見ていてとても心苦しい。

 スバルも同じ気持ちだったのだろう。彼女を助けたい一心で、「それならば助けてといってほしい。手を伸ばしてほしい」と訴える。

 だが、それすらもベアトリスにはつらい言葉だったのだ。助けてといって助けてもらえるほど、精霊の契約は簡単なんモノではないらしい。400年の孤独は「わかる」なんて言葉で共感できるほど生易しいものではないらしい。

 助けてくれなくても、スバルがその人じゃないのだとしても自分のことを助けたいと思ってくれるならば、ベアトリスは「1番にしてくれ」と頼み込む。

 スバルの心に、不動の一番がいることは彼女もよく知っている。だけれども、自分を助けたいというならば一番に自分を考え、自分のために動き、手をさしのべ抱きしめてくれるくらいの気持ちでないとダメなのだ。

 嘘でも1番にする、と言えないスバル。それを知っているベアトリス。辛すぎる二人の間に突如悪夢のようにエルザがやってくる。普通なら入れない禁書庫になぜ彼女がいるのか。

 ベアトリスの禁書庫にかかっている仕掛けは、扉を媒介にしたものらしく屋敷中の扉を全部開けてしまえばたどり着けてしまえるのだという。

 精霊の腸を割いてみたいと言っていたエルザはベアトリスを襲おうとするが、ベアトリスn気転によってからくも脱出に成功。

 だが屋敷から村へ逃げようとした先で出会ったのはまさかの人物。村の少女であるメイリィがたっていた。

 彼女はエルザのコンビの相方であり、今ちょうど村を襲ってきたと簡単に笑う。まさかの村の少女。先に逃がしていたペトラたちも始末したといっている部分が恐ろしい。

 メイリィと話している間にもエルザに追いつかれてしまうスバルたち。ベアトリスの陰魔法で互角以上の戦い繰り広げエルザを撃退したかのように見えた。

 だが、その読みは甘く倒したと思って油断した隙をつかれベアトリスはエリザに腸を一刺しにされてしまう。

 衝撃的な展開だが、 ベアトリスにとっては長い長い契約から解放される待ち望んだ瞬間。

 穏やかな顔で消えていく彼女を悲痛な面持ちで見つめるしかないスバルの目が気に入らない、とエリザはスバルの片目を潰す。これでまた死に戻ることになるのか、と誰もが思ったが、意識を直す直前消えかけのベアトリスがスバルに手を伸ばしていた。

 目が覚めた時には時は戻っておらず、傷も癒えていないままスバルは試練の場に戻っていた。最後にベアトリスが戻してくれたのか? 

 その場からなんとか立ち上がるスバルを迎えてくれたのは、愛しのエミリアだった。だが、彼女の様子はどこかおかしく、いつもなら言わないような台詞をスバルにぶつけてくる。どこか甘えたような声で、スバルの様子にかまわず、「スバル大好き」と言ってのけた。

 スバルはエミリアが彼に対してこのような物言いをしないことを知っている。何かがおかしい、と外に出るとガーフィールが待っていた。彼にロズワールの元に連れていくように頼みこみ真相を聞きだすことに。

 スバルは雪が降っているのがロズワールのせいだという事を言及。それを聞いたガーフィールが怒りだしたことで、事態は一変する。ガーフィールを黙らせようとしたラムごと腹に風穴を開けてしまう。

 まさかのラムごと。ラムはロズワールの腹心の者だったのでは? それをこうも簡単に。ガーフィールはラムがやられたことに衝撃を受け、自分の怪我よりもラムに回復魔法をかけようとしている姿が印象的で、本当に彼女のことが好きだったのだとハッとさせられた。

 だが、そんな看病もむなしく、ガーフィールとラムはロズワールの手によってとどめを刺されてしまう。

 ロズワールが二人を殺したのは「スバルと話しをするのに邪魔だったから」この言葉を聞いても、スバルは怒りや悲しみの感情を持ちつつも、どこかでやり直せるという意識を持っていることを見透かされてしまう。

 そう、ロズワールはスバルが死に戻りをしていることに気付いており彼の死に戻りで未来が変わることに賭け、自分の目的を達成するために動いているのだという。

 そんな考え方はおかしい、と訴えてもそのためだけに色々なものを犠牲にしてきたというロズワールの意志は固く、今いるルートがもう死に戻ることでしかやり直せないことを知ると、多兎の群れの中に自ら降り立ってしまう。

 こんなやり方はおかしい、とスバルが言っても聞く耳を持たない。さらには、スバルがどんなにやり直すことが出来ても、このロズワールはここで死んでしまうこともちゃんと理解していた。 それでも、いつかどこかのロズワールが、目的を果たせるならばそれでいい、と多兎に噛まれ死んでいってしまった。

 スバルも多兎の攻撃に四肢を食われ、フラフラになりながら試練の場に赴く。そこにはロズワールの策略によって孤立させられ精神を病んだエミリアが待っていた。

 エミリアはとてもやさしく、スバルに膝枕をしてあげるが彼女の目にはスバルの怪我は見えていないようだ。瀕死のスバルはエミリアの膝の上で、死に向かっていく。壊れたエミリアはそんなスバルに唇を寄せる。初めてのキスは、死の味だった。

 ああ、ロズワールもベアトリスもエミリアもスバルもみんな辛くてしんどい。一体どうなってしまうのか。ここから本当に救いなんてあるんだろうか。頑張れ、スバル!!
(文=三澤凛)

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