TVアニメ『イエスタデイをうたって』逆転ホームラン最高のハッピーエンド!?第12話

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TVアニメ『イエスタデイをうたって』公式サイトより

 とうとう最終回。こじれまくった恋愛模様にどんな決着がつくのだろうか。

 「家族のようなものだから」「弟のようなものだから」と浪に対して真剣に向き合ってこなかったつけが一気にやってきたような展開。陸生と付き合っていることを隠しながら浪と今までの関係を続け、その思いをはぐらかし続けてきたところに、二人が一緒にいる場面を見られたのだ。それは浪だってショックを受けるし、そこから怒りに発展してしまうのもうなずける。

 踵を返し、その場から離れる浪を反射的に追いかける榀子は陸生にも「ごめん!」とだけ告げる。これもまた罪深い。浪に追いついても、また「ごめん」を繰り返すのみで、陸生と付き合うことになったよ。と真摯に伝えればわかってくれたかもしれないのにそれをしない。

 浪は、兄に好意を寄せていたことも知っている。榀子がずっと兄にとらわれていたことも知っている。だからこそ、一歩踏み出して他の誰かを好きになったのなら、そう言ってもらえれば失恋は悲しくとも受け入れることができると思っていたのだ。だからこそ、信じてもらえず言ってもらえなかったことに傷ついたのだ。
 
 気まずい夜。浪との一件は榀子と陸生の心に大きな打撃を与えた。果たして、自分たちの関係はこのままでいいのか? 仕事に追われ、日常に追われる中、二人は考え続け、一つの答えに到達した。

 晴れた春のある日、陸生は榀子を呼び出し公園を散歩する。その中で、陸生は意を決して話し始める。榀子と付き合うことになったのがうれしくて、浮かれていて、違和感を抱えながらも気付かないふりをしていたこと。浪との修羅場を経て、その違和感の正体と向き合うことが出来たこと。その違和感の正体は「俺は榀子を胸を張って好きだと言えないこと」そしてその違和感は、榀子も抱えていたのだ。 

 いつまでたっても、関係を先に進めることが出来ないこと、いつまでも浪に陸生とのことを言いだせないこと。全て全て、その場で無難な答えに進んだがゆえに、浪との関係も、陸生との関係も壊してしまう形になったのだ。お互いに、互いの顔色を窺ってしまう性格だということも災いして周りも巻き込んで全員が傷ついてしまったのだ。

 二人は自分たちのそういうダメな部分を認め、友達に戻るために握手を交わす。そして、二人の関係が解消され陸生はハルに会いに行くことを決める。ハルは陸生への失恋を機に実家に戻り傷心をいやしていた。その住所を元バイト先で手に入れ、もう一度会うために陸生から行動する。

 突然現れためんどくさそうな女という印象を持っていたハルを、可愛いと思っていたことに改めて気づいたから。相手から避難されても、迷惑がられても、会ってちゃんと素直なきもちを、今度こそ伝えたい。と思ったのだそうだ。
 
 カラスを連れてバスに乗ろうとしていたハルと入れ違いでバスから降りた陸生。すれ違いそうになったところを都合よくカラスが鳴いたことで、二人は再会することができる。こういうご都合展開はちょっと興ざめしてしまうがまぁしょうがない。会う事を避けていたハルは目の前に現れた陸生に驚きを隠せないが、榀子に振られてここにきたことを知ると、理由を知りたがる。そして会いに来た理由が、自分に告白しに来たのだと知ると感激し、自ら彼に抱き着いて喜びを爆発させるのだった。大どんでん返し、逆転ホームラン最高のハッピーエンドだ。
 
 愛とはなんぞや、その答えは原作を読んでから探したいと思う。
(文=三澤凛)

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