TVアニメ『かくしごと』カクシゴトの意味がいよいよ分かる?第11話

TVアニメ『かくしごと』公式サイトより

 姫から「家族会議をしたい」という要望を受けた可久士。だが家族は姫と可久士だから二人だけでは会議ではなく会話になってしまう。この事実を伝えると姫がショックを受けてしまうのではないか、と頭を悩ませていたところでサイコパス編集の十丸院とばったりと出くわす。

 どうやら彼も「編集会議」について悩んでいる様子。だがお互い「会議」というワードしかださなかったことで、それぞれが家族会議と編集会議で悩んでいるということを知らず、なんとなく会話が通じ合いながらもねじれているというアンジャッシュのネタのような会話を繰り広げる。タイムリーなことこの上ない。

 さらにはこの十丸院のせいで、ゴトープロは今後の方針が大きく変わる事態に追い込まれてしまう。彼が食べログで発見したお店は高級店。個人でいくには手が出ない。こういうときは偉い人におごってもらえばいいという思考から、編集長と担当作家にそれぞれ「話があるって言ってましたよ?」ということを告げ会食の予定を入れてしまう。

 編集長じきじきに話があると会食に誘われたらされる話は打ち切りのことだと考えるのは漫画家ならあるあるなのだろう。可久士はそう受け取り、アシスタントたちにも覚悟をしておくように伝える。

 そして編集長としても漫画家から話があるといわれたら待遇についての不満を指摘されるか、またはカラーを暫く与えていなかったからその打診か、とソワソワしてしまう。作家とはもめたくないのだ。

 そんな両者の思惑などつゆ知らず、十丸院はただただ会社の経費でうまい飯が食えるということしか考えていない。結果、会食ではまたアンジャッシュ状態が起こり、カラーの催促をされたと思った編集長は「10週後には」と可久士に伝える。可久士はそれを聞いて「10週打ち切り」と受け取ってしまう。

 打ち切りが決まったら、今後のことを真剣に考えなくてはならない。今いるアシスタントたちの処遇、収入が予定未定なまま絶たれることへの不安。連載を新たに勝ち取るための苦労など、不安は多い。

 さらに、毎月かかり続ける諸経費というのは莫大なものだ。可久士は家と仕事場の維持費、さらには姫の養育費。そして、以前ちらっとでた奥さんを探すためにかけている捜索代もだいぶかかっているようだ。それらをどう工面するのか……。

 10週打ち切りになったとアシスタントたちに告げると、もっと慌てられるかと思いきや、それぞれがいつか漫画は終わるもの、という認識を持っておりそれぞれ自分の作品に取り掛かれるチャンスだと前向きに捕らえてくれた。

 それを受けて可久士も、残った話数の中で自分ができる最大限を詰め込もうと熱のこもった原稿を描きまくった。おかげで「風のタイツ」は過去最高の盛り上がりを見せ、しばらく安泰だとまで編集長から言われてしまう。十丸院はもちろん可久士が連載終了にめがけて渾身の力を込めているとは全く気付いていない。

 そんなある日、可久士から完成原稿を受け取った十丸院はもらった直後に原稿を風に飛ばされてしまう。一方可久士は仕事のあわただしさに忘れていた姫との家族会議を行うために井戸に向かっていた。

 井戸端会議の井戸。先に行っていた姫の悲鳴が聞こえてまさか姫が井戸に落ちてしまったのではないか、とあわてて駆けつけたが、姫は落ちておらず、悲鳴は井戸の中から声がすることの恐怖からだった。井戸から声が聴こえたら大人だって怖い。だけど姫を危険な目に合わせるわけにいかないと、ロクに姫を任せてその場を離れてもらう。

 いざ、その声の主が井戸から出てくると、それは原稿を無くした十丸院だった。失くした原稿が10枚だけの井戸の中に入っていたらしい。渡した原稿は16枚。全然足りない。

 十丸院に生原稿を渡したらヤバイと最初から知っていたアシスタントの機転により、彼に渡されていたのはコピー原稿だったことが発覚。いくらコピーでも編集が作家の作品を無くすというのは正直ありえないだろうが、まぁまだセーフだ。

 さらにここで、可久士が最終回だと思っていたという誤解が十丸院に伝わり、風のタイツはまだまだ連載が終わる予定がないことが知らされる。喜び勇んでアシスタントたちに報告したが、先の予定を立て始めていた彼女たちにとっては残念なお知らせになってしまった。

 姫が冒頭から言っていた家族会議の議題は「お誕生日会について」まだ姫の誕生日会までは半年近く時間があるのにどうしたのかと思ったら、友達の誕生日会に参加するには一人一品持ち寄るルールがあるらしい。その時にもっていくから揚げを一緒に作らせてほしいという要望だった。姫の誕生日会に向けてから揚げ作りを特訓中の可久士はその願いを快諾。

 そしてあっという間に半年が過ぎ、姫の誕生日会。姫の友達もゴトープロの面々が集まり姫の誕生日を祝う。可久士は約束通りから揚げを大量に揚げてくれる。友人が沢山訪れてくれた誕生日会は楽しい時間となり、さらに夜には姫リクエストの「お父さんと二人きりの誕生日会」が開催された。11歳を祝い、姫が欲しがっていたオルゴールをくれた可久士。これからもよろしく、とお互いに頭を下げて笑いあう、仲良しな二人。

 そして現代パート。18歳を迎え、ボロボロのアパートの中11歳の時にもらったオルゴールを大事そうにしている姫。そんな彼女の元に手紙が届く。地図と鍵、そして「カクシゴトアリ」という手紙。それで1話のお父さんのカクシゴトを発見するという流れなのだろうか。

 次回、いよいよ最終回。姫が「隠し子」と言っていた予告が気になる。来週のサブタイトルは「ひめごと」。「かくしごと」というタイトルには「描く仕事」と「隠し事」のダブルミーニングだったが「隠し子と」というまさかのトリプルミーニングもあるのか? 
(文=三澤凛)

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