TVアニメ『かくしごと』可久士に特別な相手を見つけてほしくない姫の微妙な乙女心…

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TVアニメ『かくしごと』公式サイトより

 鳴き声が絶妙に可愛くないことで話題の後藤家のワンコ。役所に提出するためにワンコに名前を付けることになった。

 「ゴル(仮)」という仮名をつけてみたが、可久士は反対のようだ。そこから「後藤ロク」に決定した。

 姫の名前は義父がつけたようだが、いけ好かない相手がつけた姫という名前も、今は大切な名前として日々過ごしているのである。これ以上の説得力はない。こうして、後藤家の犬、ロクは正式な一員となったのだった。

「残念記念組」
 可久士の連載する雑誌が38周年を迎える。なんとも中途半端な周年だが、残念編集者の十丸院はなぜかこの周年記念を張り切っている。それなのに、担当作家の連載100回を迎えたことには無頓着だ。

 誰も気づかない第100回は通常回と全く変わらない掲載で、なんとも残念だ。唯一アシスタントの羅砂だけがモブにサプライズでおめでとうと言わせていたが、無理やり感が否めない。記念日をやたらと持ち出すのも考えものだが、やはりきりがいいところの記念日はきちんとしてほしい。

 いっぽう姫はなにやら可久士に隠しごとがある様子。「隠しごとはよくない」と諭したいところだが、可久士こそ姫に対してあまり強く問いつめることができない。しかし結局、彼女の隠し事はお友達の誕生日会にいくかどうか、ということだった。
 
 そんなの隠したり悩んだりせずとも参加して盛大に祝ってくればいいのにと思ったが、子供心に色々と葛藤があった模様。それというのも、友達の誕生日会に参加したら自分も誕生日会を開いて友人を招待しなくてはならない。 だがそれは男親しかいない自分の家では難しいのではないか、と考えての事だったようだ。

 男親一人では、おうちの飾りつけやパーティ用の食事の準備などができないと考えていたようだが、可久士としては母親がいないからできないことがあると姫に思ってもらいたくない。自分一人でも母親がいないさみしさを感じさせないような、友人の誕生日パーティにも負けないようなものをやってやると力強く宣言し、美味しいパーティ料理が作れるように、とクッキングスタジオの受講回数を増やそうと画策する。

 しかし、クッキングスタジオは単身男性の受講を受け付けなくなってしまっていた。だが、そこの先生が可久士に気があるために、家でのマンツーマン個人レッスンを買って出てくれた。

 二人が仲睦まじく自宅のキッチンで料理をしている姿に困惑する姫。姫はなんどか可久士が女性に囲まれているシーンを見て複雑な表情を浮かべる。可久士に特別な相手を見つけてほしいとは思っていないようだ。

 だからこそ、現代パートで18歳になった姫が父親と一緒にいれない状況になっているっぽい描写がひたすらに切ない。10歳当時、お父さんと一緒にお誕生日会がしたい、といっていた少女は何歳まで父親と誕生日を祝うことができたのか。何があって、鎌倉の家に出向いたのか。中目黒の家に貼ってあった「売家」の文字はどうしてなのか。

 本編の父娘のハートフルな話を見れば見るほどに、現代パートが不穏になる。可久士、姫、ロクの家族の間に一体何があったのか。どんどん確信に近づいているようだからこそ、毎回次が気になって仕方がない。
(文=三澤凛)

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