TVアニメ『かくしごと』家でも仕事場でも“かくしごと”を持った第9話

TVアニメ『かくしごと』公式サイトより

 年末進行がはじまる12月に入り、慌ただしくなり始めるゴトープロ。仕事を前倒しになり忙しさもMAXだが、やたらとアシスタントたちはやる気満々だ。

 その理由は、出版社主催の豪華な年末パーティ。辛い仕事もパーティの為と思えば頑張れる! とことあるごとに皆が楽しみしているようだ。

 だが、可久士は担当の十丸院から、年末パーティが中止だと知らされてしまう。これをアシスタントたちに知らされたら、辛い年末進行を乗り切れない。家庭だけでなく仕事場でも「かくしごと」を持ってしまった。
 
 可久士は、ノーダメージで事実を伝えることができるか考えていたが、案は浮かばない。ただただ年末パーティを楽しみにしているアシスタントたちに対して罪悪感を感じるのみだ。
 
 さらに、もう既にクリスマス回を書き切ってしまったため、自分の中ではクリスマスは終わったものとなった。だが世間的にはまだ12月に入ったばかり。世間との間隔のズレを感じ、そのことから姫に漫画家だとバレないかと、可久士は過剰に意識し始める。

 話の途中で「師走」という言葉が出てきたことで姫に先生も走るほど忙しい、と話したことから、「先生」という名で呼ばれる職業についての話題が上る。

 教師だけでなく政治家や医者、さらにはあだ名で先生と呼ばれるものもいる。可久士は編集が漫画家を先生と呼ぶには侮蔑を込めてだと考えている。だが本当に侮蔑の意味を込めて漫画家を呼ぶ時は「巨匠」と呼ぶよな、などと話している最中に、編集の十丸院が登場。可久士を「巨匠」と呼びながらやってくる。彼の場合は確実に侮蔑の意味がこめられているから質が悪い。

 さらに、十丸院が年末パーティの中止を告げたためゴトープロ内は死屍累々状態に。だがやる気をそがれたアシスタントたちは、パーティへの意欲が止められず打開策を見出す。
 
 それは過去に連載を持っていた別の出版社のパーティに出席すること。担当は全て部署移動になっており、行っても知っている人もいないとの理由で放置されていた招待状を発見した。

 渋っていた可久士だったが、パーティに行けば姫に本物のシャンデリアを見せることができるし、現在知り合いが少ない出版業界のパーティなら漫画家だとばれる心配もない、とうまく丸め込まれて参加することになった。

 だが、なぜかこの会場に十丸院も紛れ込んでしまったから騒ぎは起こる。別の会社の編集が紛れ込むと漫画家を引き抜きにきたと思われる。だから、すぐに帰れと可久士に言われても、なぜか本気で引き抜きをしてやろうと考えだす十丸院。サイコパスである。バレる前に彼を返すことはできたが、次はスーツを着ていた、という理由から可久士がスパイなのではないかと疑われ身ぐるみをはがされてもみくちゃにされた。

 結局知り合いの編集さんが助けてくれたので事なきを得るが、スーツがダメになり、まるで漫画家のようなアニメ絵がついたセーターを着せられることになってしまう。姫はパーティを楽しんでくれたようだが、漫画家という職業への偏見と出版業界の闇が詰まったような空間だった。

 楽しいクリスマスの話のあとは現代パート。今回は18歳になった姫ではなく可久士のもとでアシスタントをしていた志治の姿が描かれる。彼はアシスタントではなく、実家の家業を継いだのか、書店で働いていた。そこを訪れた客が購入した「消えた漫画家」という本の帯には可久士の名前が。

 可久士は消えてしまったのか? だが、志治は「それ、嘘ですよ」と客が去った後につぶやく。可久士は漫画家を辞めてしまったのか? 姫の前からも姿を消している様子などから亡くなったのかと思っていたが、漫画関連で何かあったのだろうか。

 謎は深まるばかり。残り4話。この間にちゃんと可久士の謎は解明されるのだろうか。

(文=三澤凛)

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