TVアニメ『LISTENERS』クリスマスに起こった悲劇の裏側第8話

LISTENERSより

 ノームの民、ロズの元から彼女の言葉に従い、ロンディニウムを目指そうとしていたはずの彼らが、なぜジミの恰好をして町を攻撃したのか。

 ふたりがロンディニウムに向かう算段を立てようとしたところにヘリが下りてくる。中に乗っていたのはトミーという男。彼はミュウを「プリンセス」と呼びぶ。どうやら彼女を追ってきたようだ。

 プリンセスという呼び方に違和感を覚えたものの、エコヲとミュウは彼に連れられるままにロンディニウムに。トミーと、彼の片腕でありカウンシル部隊の副隊長を務めるサリーにエコヲとミュウは別々に案内されることに。彼らの目標はミュウであり、エコヲは付き添いのような扱いだ。

 トミーがミュウを連れ帰った理由は彼女がジミの妹だから。彼は間もなくやってくるクリスマスの日に、ジミの生涯を振り返り功績をたたえるようなお芝居を計画しているのだという。そのラストシーンは彼がこの町から姿を消したシーンを再現したいと話す。 

 ジミはノームの民たちの前から姿を消した後、この町から「ゲートの向こう側」に消えてしまったのだという。そのシーンの再現をすることでジミがまた向こう側から帰ってくるとトミーは考えている。そのためにジミに一番近い存在であるミュウの手助けが必要なのだそうだ。

 そのことに意味があるのかどうか判断しかねたミュウだったが、エコヲと一緒にジミに会うことがこの旅の目的だったこともあり、この役を引き受けることにした。
 
 ミュウが練習に明け暮れる間、エコヲは古いイクイップメントの修理に駆り出される。別の街であったマーシャルさんもなぜかこの修理に関わっているなど、不可思議な点もあるが、クリスマスまでの間、それぞれの仕事をまっとうする。

 ミュウの台詞覚えに付き合ったりとふたりの関係はいつも通りだが、旅をはじめてからお互いのことを大切に思いあうようになっている空気感が伝わってくる。

 ミュウに「ミュウ」という名前を与えたエコヲは、彼女が誰であろうと「ミュウ」であり、大切な人だと強く思うようになっていた。だからこそ、ジミが戻ってきて彼女の本当の名前や存在が明らかになっても、この絆が壊れることはないとふたりは思っていた。

 そしてとうとう、クリスマスの夜。部隊の幕があがる時がやってきた。この時、リッチーとライド、そしてニルの悲劇も動き出していたんだと思うと、その幕が上がるのを全力で止めたくなる。

 練習してきた台詞を観客の前で披露するミュウ。そのとき、ミミナシの大群がこの町に集まってきていた。ラストシーンは全篇をとおしてアドリブで行うという恐ろしい舞台だが、度胸の据わっているミュウはこのシーンを終えれば、ジミが現れると信じ舞台に上がろうとする。

 だが、トミーがその直前「ジミは現れない」とミュウの目にスプレーを浴びせかけ彼女のジャックに別のイクイップメントを接続し操ってしまう。そしてこの操られたミュウこそが、ミミナシと一緒にリッチーたちの命を奪ったのである。
 
 騙され、ジミの身代わりとして自分の意志ではない攻撃をしたミュウ。トミーはミュウだけではなくジミが戻ってくると信じて彼に協力した全ての人を騙したのだ。彼はミミナシとの共存を図るとロズ達ノームの民を騙したのとまた同じように、愛という言葉を笠に着てミミナシ殲滅を計った。

 騙されたことを知ったミュウは、この後どのような境遇に陥るのか。リッチーたちを殺したのはミュウだとニルは誤解をし、恨みを抱いたがこの恨みをもったニルを前にしたときにどんなことが起こってしまうのか。

 どんどん加速度を増してきたストーリーがどんな結末を迎えるのか。このスピード感のまま駆け抜けてもらいたい。

(文=三澤凛)

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