第8話「祈り語る出会いと絆」
『ハライソの伝記』の著者である館長に会う為に魔女印図書館の深部に侵入するゴーレムとソマリ。図書館最深部にたどり着いた2人は年老いた魔女イゾルダに出会う。イゾルダによって、ハライソと呼ばれるゴーレムに守られた人間の村の物語が語られる。
今回は見ていてとても胸が痛くなるというか、心が苦しくなった。ソマリとお父さんの話ではなく、過去に起こった人間と別の種族のお話。
ソマリたちが探していた「ハライソの伝記」の内容を知る魔女印図書館の館長出会った。館長は既にかなりの高齢。生命維持装置を装着して生きながらえていた。ゴーレムたちから本のことを聞かれた彼女は、その内容について語り始める。
本の内容は、魔女であるフェオドラという少女が、トラブルにより立ち寄ったハライソとよばれるゴーレムが守る人間の村で起こった物語。
トラブルに巻き込まれた傷を負ったフェオドラを助けたのは、少女ミアとゴーレムのハライソ。彼女たちの村で療養することになり、村人たちも甲斐甲斐しく面倒を見てくれることになった。
しかしフェオドラはあるとき、村に入り込んだ見るからに異形のものを村人が拘束し、相手の話に耳を傾ける様子もなく惨殺するシーンを見てしまう。この村は多種族をおそろしいほど忌避していたのだ。
惨状を見たフェオドラは慌てて出発の準備を整えるも、それをミアに発見された。ミアに「もし私が異形だったらどうする?」という質問をすると「異形とは友達になれない」とあっけなく言われてしまう。
この町を出る決意を硬くするも、その後、事故でミアが崖から転落してしまう。魔女であるフェオドラは空を飛び彼女を助けることができるが、そのせいで異形であることが発覚。ミアを助けたにもかかわらず、事実を知った村人たちはフェオドラに「出ていけ」と石を投げつけてくる。
ミアを救ったことを知ったゴーレムが間を取り持ったためフェオドラは命を取られることはなかった。だがそれにしても悲しすぎる別れだ。最後にミアが「お姉ちゃんは私の友達だ!!」と叫んでくれたことが唯一の救いではあったがやりきれない。
この話は口伝でのみ伝わっていたが、それを本にしたのが館長だった。そして種族を超えてつながる力「絆」はあると、館長はソマリ達に伝えて命を終えてしまう。
この話を聞き、ソマリは人間に対してどう思うのか。種族を超えて家族として繋がるソマリとゴーレム。この事実を知ってそれでも二人の旅は続き人間を探し出さねばならない。
重たい話だったが目を背けてはいけない話だった。
(文=三澤凛)
アニメ『ソマリと森の神様』館長が語る『ハライソの伝記』の内容がつらすぎる第8話のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、ファンタジー、ゴーレム、ソマリと森の神様の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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