■大層面白かったサファリエリアは、なぜガラガラなのか
姫センのサファリエリアは自家用車で入れる「ドライスルーサファリ」エリアと歩いて行ける「ウォーキングサファリ」エリアに分かれる。
そして、幸崎氏の運転で取材班はドライブスルーサファリを一周したのだが、回っている最中に姫センのスタッフ車以外、一切ほかの一般客の車に一切会わなかった。姫センの「ガラガラ」は本物だったのだ。
しかし、幸崎氏の解説とともに見るドライブスルーサファリは面白く、以下、幸崎による解説の一部を抜粋したい。ぜひ姫セン現地で確認してみてほしい(現地で幸崎氏は同乗してくれないが、音声ガイドが付く)。
【姫センうんちく集】
◆トラ、超賢い
猛獣系で一番賢いのはトラ。車に乗っている姫センスタッフがいつものベテランスタッフでないと、トラは「おっ、いつものアイツじゃないやん、これ、何? 俺、行っていいわけ?」的な強気な態度になるという。
◆姫センには「キレイなシマウマ」と「あまりキレイじゃないシマウマ」がいる
「あまりキレイじゃないシマウマ」はチャップマンシマウマ。白黒の縞の間に汚れっぽい、影のような灰色の模様があり、体つきもずんぐりしていて脚も短めだ。
一方「キレイなシマウマ」はグレービーシマウマ。白と黒の対比が鮮やかで、体型も競馬場で見る「馬」っぽく、すらっとしている。
◆姫センの鹿は奈良公園の鹿よりショタ、ロリっ気がある
姫センにいる鹿は「アキシスジカ」。大人になっても胴体に白い水玉がくっきりしているのが特徴。バンビでおなじみのこの「小鹿っぽい」愛らしい模様は、奈良公園にいる鹿の場合、大人になると薄れたり、なくなったりする。
◆姫センのカワウソは萌えポーズを決める
姫センのポスターでこれでもかと宣伝されていたカワウソの四つ子の赤ちゃんだが、これを見れば入場料3,600円(大人料金)の元は一瞬で取れることを著者は約束したい。写真でも語彙が消失する愛くるしさだが、実物を見るとオタクみたいに「尊い」「沼が深い」としか言えなくなること請け合いだ。
なお、カワウソは赤ちゃんもカワイイのだが、恐ろしいことに赤ちゃんの横で水中をくるくる泳ぐ成体のカワウソもカワイイのだ。カワウソは成体になってもさほど体が大きくならず、あどけない顔もほぼそのままだ。レッサーパンダも「年齢的にはおっさんや熟女であるはずだが、見た目は超あどけなくてカワイイ」系のやり手だが、カワウソも同系統といえる。取材でなければカワウソ舎の前に30分はいただろう。
さらに姫センのカワウソは成体でも指を吸う「萌えポーズ」を披露するという。幸崎氏いわく「人工保育の影響かもしれません。哺乳瓶を使いますから」とのこと。さあ、姫センで悶絶する用意はできただろうか。
……ということで、幸崎氏の解説のもと、すっかり園内を満喫した取材班は、なぜ、こんな楽しいのにサファリエリアはガラガラだったのか聞くのを忘れかけていたが、思い出して聞いてみた。
――なぜ、こんなにサファリエリアはガラガラなのでしょうか?
幸崎 まず、広告でもふれていた「敷地の広さ」ですね。姫センは甲子園球場48個分の敷地があります。さらに姫センは山あいに作られた施設であり、その上、サファリエリアは自然な展示を目指したため、あまり「柵」がお客様側から見えないよう、あえて設計しているんです。
そのため、施設の境界線があまりよくわからず「とてつもなく広い敷地(実際の敷地外の山も敷地に見えてしまう)に、人がわずかしかいない=>ガラガラ」っぽく見えてしまうのだと思います。さらにサファリエリアは山の地形を生かしていて、高低差があるので、他のお客さんが見えにくく、さらに「ガラガラ」っぽくなってしまうのかもしれません。
――確かに、遊園地エリアはサファリエリアに比べ比較的フラットなので、人でにぎわっている感じがよく見えましたね。
幸崎 また、動物が一番活動的なのは朝なので、朝イチは遊園地よりサファリエリアの方が混むなど、時間帯によって混むエリアが変わったりもしますね。
自虐すぎるテーマパーク『姫路セントラルパーク』の中の人が語る姫センの真の姿とは?のページです。おたぽるは、動物、その他、石徹白未亜、カワウソ、姫路セントラルパークの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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