「物事が“ヘタ”なとき、そこにはパターンや規則があるのではないか? そのパターンを知ればウマくなる手助けになるのではないか?」
この仮説のもと、当連載「ヘタの研究」ではさまざまな物事の「ウマい、ヘタとは何なのか?」をその道の専門家に伺っている。今回のヘタの研究のテーマはコスプレ。前回より隔月雑誌『COSPLAY MODE』(シムサム・メディア)の編集人大門太郎氏と、同誌編集で、かつコスプレイヤー(以下、レイヤー)としても活躍する千都ちひろ氏に話を伺っている。今回のテーマは「コスプレ界のタブー」について。
【これまでのインタビューはこちらから】
コスプレの評価基準は「かわいい」「似てる」だけではない――雑誌『COSPLAY MODE』に聞くうまいコスプレとは?
■にわかエアプコスプレイヤー、合わせでバレてしまう、の巻
――コスプレを見てここを直せばもっと良くなるのに、みたいに思うところはあったりしますか?
大門太郎氏(以下、大門) メイクとか細かいところもありますが、それより前の「そのキャラクターっぽい表情とか、ポーズ」を自分のものにするというのは、よっぽどキャラクターのことを知って、好きでないとできないですよね。
例えば「合わせ※」で写真を撮っている時に、キャラAはキャラBといるときは笑顔だけれどもキャラCといる時はツンツンしているとか、ありますよね。
※合わせ:仲間内で同一作品の衣装でそろえたコスプレをすること
千都ちひろ氏(以下、千都) このキャラクターはにこやかだけれども実は闇を抱えているとか。そういうところまで落としこめるとまた違った写真が撮れるのかなと思いますね。
――「紅天女」の世界ですね。
千都 実際合わせの途中でもそういう話になります。原作のあのときのような感じで撮ろうとか。そういった話題についていけないとやっぱりクオリティの高いコスプレはできないのかなと。
――合わせのときの会話で上っ面なのかどうかが判明してしまうんんですね。逆に言えば1人でツイッターで自撮りをしてアップしている限り、そういったことはバレにくいのでしょうか。
千都 バレないと思いますね。ただ、そのキャラクターではありえない台詞を自撮りにつけてSNSにアップし、炎上したケースはありましたね。羽根があるけど飛べない設定のキャラなのに、そのあたりを分かっていないセリフをつけて投稿しちゃったりとか。
――エアプなのに余計なことをしちゃったと。
千都 そういったことが炎上するということは、どんなにかわいかったり、カッコいいコスプレイヤーが増えて芸能人化が進んでも、やっぱりコスプレは“アニメや漫画が好きだからコスプレをしている”オタクの世界なんですよね。
――キャラを自分を引き立てるために使うな、という反発なのでしょうね。
コスプレにおける「タブー」とは何か?『COSPLAY MODE』編集部に聞くのページです。おたぽるは、インタビュー、その他、ホビー、コスプレ、石徹白未亜、ヘタの研究、COSPLAY MODEの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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