期待のNHKアニメ『ヴィンランド・サガ』第17話がオンエアされた。
17話 「仕えし者」
トルケルから逃げるため進軍していた一行だが、クヌート王子を手土産にトルケル軍に入ろうと考えたトルグリムたちは、ついに謀反を起こした。アシェラッドを取り囲み、クヌートを引き渡すよう交渉するが…
アシェラッド兵団が瓦解してしまった。前回のラストで自分たちの仲間たちから囲まれたアシェラッドの行動に注目が集まる。
小さなころから貧しく、馬小屋で母親と共にどん底の暮らしをしていたアシェラッド。彼は母親から繰り返し繰り返しアヴァロンで傷を癒すアルトリウス公の話を聞かされていた。
アシェラッドはデーン人の父が奴隷のウェールズ人の母に産ませた子供。苛烈な子供時代の末にデーン人を忌み嫌うようになり、ウェールズ人として母が繰り返し言っていたアルトリウス公のような人が国を救ってくれるのを待っていたのかもしれない。
この回想シーンが入ったことで、彼がこの後に裏切り者たちに向けて言った言葉に重みが加わる。
「俺はお前らと過ごしてきたこの十数年間、お前らのことが心底嫌いだった。豚にも劣るデーン人どもよ」
今まで苦楽を共にしてきた仲間よりも、小さなころから持ち続けていた思いがいかに強かったのか……。
その後、戦闘が始まるが、アシェラッドの味方に付いたのはビョルンとトルフィンだけ。もちろんトルフィンは彼の完全なる味方ではなく、アシェラッド兵団自体にも興味はない。その姿勢が一貫していただけに、トルフィンは逆にアシェラッドには信用されていたのかもしれない。
トルフィンとビョルンに王子を頼み、自分はかつての仲間たちと戦うアシェラッド。ひとりで50人近くの人間を相手に抗い続ける。そこに混乱を巻き起こす存在、トルケルが追い付いた。アシェラッドを裏切った者たちは、トルケル軍に投降しようとするが、トルケルは拒否。
「アシェラッド以外はやれ」という命令が下り、トルケル軍は彼らに武器を向ける。しかし彼らも鬼ではなく、元アシェラッド兵団の面々に武器を持たせ、戦士として死ねるように促すなどと漢気を見せた。
一方、王子と共に馬車でアシェラッドのもとを離れたトルフィンたちのもとにも追手が迫っていた。そしてアシェラッドがトルケル軍に追いつかれたことを知ったトルフィンは自ら馬を駆ってアシェラッドの元に戻り「アシェラッドは俺の獲物だ。手をだしたやつは殺す」と、アシェラッド兵団だろうとトルケル軍であろうとかまわずに切りつけた。
こうして、トルフィンVSトルケルの火ぶたが切って落とされた。 一体この勝負、どうなってしまうのだろうか‥‥…。
(文=三澤凛)
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