NHKで放送され、さらにはAmazonプライム・ビデオにて世界配信も決定している『ヴィンランド・サガ』の第15話がオンエアされた。
15話
冬至祭(ユル)のあと
クヌートを取り逃がし、イングランド中部で進軍を止めていたトルケル軍。
デンマークとイングランドの争いも終結の兆しを見せはじめたと聞き、戦争が終わるのを悲嘆するトルケルのもとに、とある情報が舞い込んだ。
毎回毎回すごくシンプルなのに重いこのアニメ。今回もすごかった。見た後にもたらされる余韻が他のアニメとは比べものにならない。
前回、村人の大量虐殺を目にした神父とクヌート王子たち。ふたりは村人のために祈りをささげる。しかし、その姿はトルフィンにとってはくだらないものに見えた。そのことを素直に口にだすと、珍しくクヌート王子が声を荒げる。
神は父であり、キリスト教徒は子であり、親が子を愛しく思わないなんてことはない、と強く訴える。だが、その姿は実の父にそう思ってもらいたいと叫んでいるようにも見えた。その叫びはトルフィンにも届き、彼は自分の亡くなった父を思う……。
一方、冬の間は戦争ができず退屈していたトルケル。そんな彼の元にアシェラッド兵団がとある村に逗留しているという情報が寄せられる。それはあの村の唯一の生き残り、アンがもたらした情報だった。指をトルフィンに落とされたトルケルは、彼を倒すことを目的のひとつにしていた。だからこそこの情報は願ってもいないものだったのだ。
そして、そのトルケル兵たちが近づいていることを知ったアシェラッド兵団は、ずらかることを画策。だが雪や居場所で作戦が狂うことがなかっただけに少し疑問をもちはじめる部下もいるようで、雲行きが怪しくなってくる。
兵団たちが慌ただしく動き出した裏でトルフィンはクヌート王子の意外な一面を目にする。自分がとったウサギをクヌートやラグナルが共に調理を施し美味しいスープへと変えてくれた。ここでまたクヌートの思いをしったトルフィン。少しずつこのふたりも距離が縮まってきているようだが……。
そこに兵士が飛びこみ、ラグナルは外に連れていかれる。そう、ラグナルはアシェラッドの策略によって殺害を企てられていたのだった。ラグナルはクヌート王子を守ってきた功績がある。しかし、側近の彼が死ねばその死をもってさらにクヌート王子は成長する。そう見たアシェラッドは彼の殺害をこのタイミングで決めたのだった。
ラグナルは死に際に爆弾発言を残して息絶えた。クヌート王子は今政権争いに巻き込まれており、クヌートの兄と本人たちのあずかり知らぬところで戦いは激化し王がその判断を下しているという。その判断はクヌートにとって“辛いもの”になっているという。つまり、アシェラッド達が切り札として使おうとしているクヌートはもはや王にとっても邪魔者のようになっているということだ。
ラグナルの死によって最大の情報を得たアシェラッド。彼はクヌートをどうするのか……。重たすぎる話だったが来週もこの続きだと思うと悲しい想像しかできない。アシェラッド、クヌート、トルケル、トルフィン、それぞれの動き方に注目だ。
(文=三澤凛)
NHKアニメ『ヴィンランド・サガ』凶刃に倒れるラグナル その死の際に一行の運命を左右する発言が飛び出すのページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、Amazonプライム・ビデオ、ヴィンランド・サガの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
人気記事ランキング
人気連載