「“Anime”と言うと限定されたものになる」 山村浩二のアニメーションに対する思いとは?【後編】

 今年は『ダム・キーパー』でノミネートされた堤大介監督が「情熱大陸」の取材を受けていた。番組の中でも登場していたチョコレートオスカーパーティーを覚えている人もいるかもしれない。

山村「ASIFAのロサンゼルス支部では直前に短編アニメーション部門にノミネートされている人たちを呼んで、恒例のチョコレートオスカーパーティーをやるんです。チョコレートのオスカー像をASIFAの会員たちが全ノミニーに贈るというもので、その時のスピーチが一番緊張しました。英語だからっていうのもあるんですが、人前で受賞コメントするのはこんなに緊張するものなんだって」

■日加共同制作の『マイブリッジの糸』 CG会社のポリゴン・ピクチュアズが架け橋に

『マイブリッジの糸(予告編)』(2011年公開)

 その後『頭山』は、6つの国際映画祭でグランプリを受賞。それから発表した作品は『年をとった鰐』『カフカ 田舎医者』『マイブリッジの糸』の順になるが、『マイブリッジの糸』を企画したのは『頭山』が終わった後からだった。

山村「03年にフランスのバランスで行われている映画祭で僕の特集上映があって、参加した時にNFB(カナダ国立映画制作庁)のアマンダ・フォービスさんとウェンディ・ティルビーさんに会ったんです。彼女たちに『自分はNFBに影響を受けてるので、いつか制作してみたい』って話をしたら、その時に紹介してもらったプロデューサーも僕にオファーしてみようと思っていたそうで、タイミングが良かったんです。ただNFBは、外国人は国際共同制作しか認めない規定になっていて、制作費の半分は自国から持ってくる必要がありました。なので日本側でも予算をつけないと作れないんです。

 そこからスポンサー探しが始まったんですけど、なかなか見つからず……。その頃ちょうど自主制作でそれほど時間がかからずに何かできるかもと思っていたのが『年をとった鰐』です。映画祭にエントリーするために、日本語のテキストだと字幕版を作らないといけないので大変でした。実は『頭山』も英語を話せるドイツ人の方に英語版をお願いしていたんですが、録音当日に浪曲バージョンを採用したので、その方には急遽変更で主人公の生の声(相槌など)を担当してもらうことになりました(笑)。

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