【ICAF 2015】「商業アニメの方面に行くべきかどうか」 『フミコの告白』『陽なたのアオシグレ』の石田祐康が再び直面する岐路

■小規模プロダクションが直面するメジャー化のジレンマ 石田監督の岐路再び

『ポレットのイス』(2014年)

 スタジオコロリドは昨年、中野のTCIC(東京コンテンツインキュベーションセンター)から、品川のI・Sビルに移転。フジテレビアニメ開発部天王洲ベースや「ノイタミナ」の元プロデューサー・山本幸治が代表を務めるツインエンジンと同じフロアに位置する。

 石田監督がキャラクターデザイン・作画監督を担当した新井陽次郎監督の短編『台風のノルダ』は、上記の体制により制作された。「コロリドの規模が大きくなってきて、1つの枷が大きくなってるんですね。『これがやりたい!』『こういうのやったら絶対に面白いに決まってる!』っていう純粋な思いが通用しません。それはスタッフィングや予算やスケジュールの都合だったりするんですけど、押し通すことができないというか、状況を鑑みてやらなきゃいけないんですけど」。

 『台風のノルダ』も中野時代に企画されていた作品だが、『陽なたのアオシグレ』と比べると関わっている内外のスタッフ数が格段に異なることからも体制の変化を察することができる。「『普通はこうだよね』みたいな定石に当てはめていくと自分がやりたいことから外れていっちゃって、よくあるような作品になってしまう危険性が往々にしてあります。自分が学生時代に感じたシンプルな熱量を忘れちゃいけないし、それを根っこに持っておきながら落とし所を見つけていかないと作品を作れないなと」。

『台風のノルダ(予告編)』(2015年公開)
陽なたのアオシグレ Blu-ray豪華版

陽なたのアオシグレ Blu-ray豪華版

石田監督の作る映像を、ぜひ。

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