10万円抱き枕も……人外アニメ『モン娘』の大旋風「蛇の下半身に、なぜこれほど萌えるのか!?」

 さえない、ごく普通の男性主人公と、次々と現れるヒロインたちによる、かわいらしく騒がしい日常――よくあるハーレム系萌え作品かもしれない。ヒロインがモンスター娘であることを除けば。

 ラミア、ケンタウロス、ハーピー、スライム……RPGなどでおなじみのモンスター娘たちがかわいすぎるアニメ『モンスター娘のいる日常(以下『モン娘』)』(TOKYO MXほか)。登場ヒロインがほぼ全員人外とあって、放送前には「上級者向けすぎる」との声も多かったが、深夜アニメを愛する紳士たちから絶賛されているようだ。

 監督・吉原達矢のテンポ抜群の演出や女の子をかわいらしく描く作画、表現規制のギリギリを攻める秀逸な描写など、アニメ制作スタッフのセンスと努力が『モン娘』の好調さを支えているのは当然のことだが、周囲のスタッフによる仕掛けも見逃せない。

 まず原作となるのは、もとはネット上のアダルト掲示板に投稿されていた18禁の1Pマンガ。その作者が2011年にアンソロジーコミック「けもも」に寄稿したことを機に、12年より「COMICリュウ」(徳間書店)で連載開始。アニメ化への運びとなった。

「COMICリュウ」は06年新創刊、11年に一度休刊を挟んで、12年3月にリニューアル創刊した、比較的新しいマンガ雑誌だが、『モン娘』以外にも、『ねこむすめ 道草日記』(猫娘)、『セントールの悩み』(ケンタウロス)、『ヒトミ先生の保健室』(単眼)と“人外”が主人公・ヒロインを務める作品が多い。“ニッチ”な人外ヒロインを、平気で押していく編集部の性的嗜好性というか、フリーダムさが、マンガ『モン娘』の魅力を大きく開花させた要因の一つになったことは間違いない。

 また、グッズの展開もおもしろい。たとえばヒロインの一人、ラミア(下半身が蛇の姿の異種族)のミーアの抱き枕。上半身は人間と変わらないミーアだが、身長(全長)は約7メートルにもなる。なんとこれを、作ってのけてしまったのだ。価格は抱き枕としては異例の高価格10万円だが、蛇部分の鱗の一枚一枚にもこだわった、原作者・オカヤドによる描き下ろしだというから納得だ(コミックマーケット88・徳間書店ブースで限定発売予定)。サイズがサイズだけに制作には並々ならぬ苦労があったようだが、その制作過程をまとめたプロジェクトX風の動画もUPされているので、原作の公式HPをあわせて参照してほしい。

「まさか下半身が蛇だの馬だのの女の子に萌えるとは思わなかった」との声が続出中の『モン娘』。原作が超ヒット作で予算も潤沢、という作品ではないようだが、そのぶん手の込んだ仕掛けが随所に用意されており、その頭の悪い力の入れようが、ファンをより楽しませているようだ。あなたも、新たな萌えの境地を開拓してみてはいかがだろうか。

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