爆乳おっぱいの洪水!!『マケン姫っ!通』 新作深夜アニメ怒涛の第1話全レビュー!!【12日日曜/15日水曜編】

 大大大好評! 2014年放映開始のアニメ1話を総レビューしてオススメ作品をコンセルジュする「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」もいよいよ最終回!! 今回は12日(日)と最後発15日(水)に放映開始の3作品をお送りします! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【5日(日)放送開始の深夜アニメ】こちら
【4日(土)、6日(月)放送開始の深夜アニメ】こちら
【7日(火)、8日(水)放送開始の深夜アニメ】こちら
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【11日(土)放送開始の深夜アニメ】こちら

【12日(日)放送開始の深夜アニメ】

■『ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル』 
第1話「レディ・ジャスティス Sword and Scales 」

1401_1_review_wizard.jpg『ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル』公式HPより。

 原案・監督・シリーズ構成・キャラクターデザインを梅津泰臣が担当するオリジナルアクション作品。アニメーション制作担当はアームス。人間と魔術使いが共存する2018年の東京。魔術犯罪を取り締まる法律「魔禁法」が成立するこの世界に警察と協力し、魔術使いの弁護を行う弁魔士と呼ばれる者がいた。多発する魔法怪奇事件を法律と魔術で解決していくバタフライ法律事務所最年少弁魔士・須藤セシルと仲間の活躍を描く。

 アダルトアニメ『A KITE』のハリウッドでの実写映画版『KITE』が今年アメリカで公開予定だったり、原作と監督を担当した『ガリレイドンナ』がノイタミナ枠で放映されたりと、ここのところにわかに話題に上ることが多くなった梅津泰臣さん。梅津さんが『MEZZO』や『A KITE』を制作した古巣アームスを拠点に、原案、監督、シリーズ構成、総作画監督、絵コンテ、演出、本編原画、OPとEDの原画までと八面六臂に働きまくる新作が、この『ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル』です。

 梅津監督の洋画志向を感じさせる本作。クレジットを見ると、とにかく作画班優遇というか、梅津氏含む3人の総作画監督以外に、アクション作画監督とエフェクト作画監督までを置く鉄板体制の布陣を敷いています。それだけあって、とにかくキャラクターが動く動く。冒頭の山手線での魔法犯罪者対警官隊の激しいアクションは、下手な劇場版アニメならラストバトル級のシーン! 作画レベルで評価するなら、今期で文句なしのブッチギリ一位でしょう。OP内のカットに「切断される飛行機」など、1話で未登場のシーンがあるため、少なくとも初期3~4話はこのクラスの激しいアクション回が続きそうで、楽しみな限り。

 あらためてアニメの魅力の根源には「動く絵の感動」があることを再確認させてくれた1話ではあったものの、いろいろと気になる点もちらほらと……。そもそもセシルは人間から差別を受けている魔術使い(ウド)を法廷で弁護しようと弁魔士を目指したはずなのですが、1話の後半で(やむないとはいえ)自らの魔法力を使って、敵と対決してしまいます。魔法力で犯罪者と対決して解決したらヒーローバトルモノになってしまうわけで、なら主人公を弁魔士に設定する意味ないのでは? と思えてしまいます。「魔術使い」であり「弁魔士」でもあるという相反する主人公の設定と、アクション重視のシナリオが今後両立できるのかどうか? ここは結構大きな課題ではないでしょうか。

 また梅津デザインによるメインのキャラクターと、ゲストキャラの絵柄の雰囲気の差も、やや気になりました。ゲストキャラはリアルタッチだけど、なんか今敏作品っぽい似顔絵みたいな風貌なんですよね。

 そんな矛盾点を含んだあたりも、実に梅津監督作品らしいといえる本作。先に洋画志向と書きましたが、ストーリーの進行に従って正義と悪のキャラの立場が逆転する、また味方と敵が入れ替わるといった展開は洋画・洋ドラマの定石なので、検事や警察、弁魔士事務所の面々も、この先ひょっとしたら……と想像してしまいました。

 さて、これだけの手間のかかった作品なら、さぞかし制作費もかさむのでは……と要らぬ心配をしてしまいますが、提供スポンサー内に某有名パチンコメーカーが入っていました。お財布担当は、こちらなのかもですね。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『魔法遣いに大切なこと』『SPEED GRAPHER』



【15日(水)放送開始の深夜アニメ】

■『いなり、こんこん、恋いろは。』 
第1話「いなり、初恋、初変化。」

1401_1_review_inari.jpg『いなり、こんこん、恋いろは。』公式HPより。

 KADOKAWA刊「ヤングエース」連載のよしだもろへ原作マンガを、高橋亨監督とプロダクションアイムズによってアニメ化。京都に住む女子高生・伏見いなりは、ある朝に子犬を助けるが、それは宇迦之御魂神の御使いの子狐だった。お礼として宇迦之御魂神から不思議な力を授かるいなり。この他人の姿に化けられる力を使って、片想い中の同級生の丹波橋紅司と仲良くなろうと奮闘するのだが……。

「ヤングエース」作品の中ではかなり直球の少女マンガテイストながら、単行本累計発行部数は70万超えという『いなり、こんこん、恋いろは。』。期せずして今期は『Z/X IGNITION』『中二病でも恋がしたい!戀』と、関西地方を舞台にしたアニメが多く放映されていますが、すでに本作も舞台となった伏見稲荷や近辺のお店などにはポスターが貼られて、タイアップ体制もバッチリの模様。新人ながら主役に抜擢された伏見いなり役の大空直美さんは大阪出身とのことで、京都弁もなかなか自然な感じで好印象ですね。

 他人の姿に変わる能力で身の回りの事件を解決してゆく作劇は『ひみつのアッコちゃん』と同じで、古き良き女児向けアニメの王道パターン。ただ魔法少女モノを思わせる半裸変身シーンは原作にないサービスカット。このあたりは深夜帯と男性視聴者へのアピール仕込みでしょうか?(笑)

 男性にはドジっ子いなりとおっとり女神の宇迦之御魂神(うか様)の魅力を、女性ファンには神様の姿が見えるいなりの兄・燈日とうか様の気になる関係を、それぞれ楽しめる良作だと思うのですが、スタート時期からして他作品よりも短い話数(全10話)で終了しそうなのが少々残念かも。

 最後になりますが、本作を制作するプロダクションアイムズはAIC系の人物が中心となって設立された新しいアニメプロダクション。この『いなり、こんこん、恋いろは。』が制作元請の第一作となるそうで、今後どのような作品を生み出していくのか期待できそうです。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『ぎんぎつね』『神様はじめました』『かみちゅ!』



■『マケン姫っ!通 』 
第1話「魔導検警機構」

1401_1_review_makenki.jpg『マケン姫っ!通』公式HPより。

 富士見書房刊、月刊ドラゴンエイジ連載の武田弘光の原作マンガを金子ひらく監督とXEBECによってアニメ化。特殊な力・エレメント能力を持つ生徒の通う天日学園。ここには、「魔導検警機構」通称「マケンキ」と呼ばれるエレメントを悪用し校内の治安を乱す生徒に対処する統制会主導の治安組織があった。女生徒目当てで天日学園に入学した大山タケルは、マケンキの一員に選ばれ、美少女ばかりのメンバーとともに今日もお騒がせ事件の解決に乗り出すのだ!

 前作である『マケン姫っ!』とは、監督・キャラクターデザイン・制作会社までがなぜか変更されて始まった第2期。なんだかでっかい大人の事情がチラつきますが、深く考えないほうが良さそうです。

 さて金子ひらくさんといえば、一部の男性アニメファンにとってあまりにも有名な存在。アニメーターとしては『G-onらいだーす』『神魂合体ゴーダンナー!!』『爆裂天使』『R.O.D -THE TV-』『ウィッチブレイド』『RD 潜脳調査室』と、バストに特定の傾向のある女性キャラが登場する作品にばかり参加。『クイーンズブレイド』では破滅級のお胸を誇る子連れママ・武器屋カトレアのキャラデザを担当。監督業を始めてからは『聖痕のクェイサー』シリーズ、『魔乳秘剣帖』を担当と、大変わかりやすいストレートな乳道一直線の生き様は「男子の本懐ここに極まれり」と呼んで過言ではありません。

 そんな信頼のブランド金子ひらく監督の本領発揮と期待された本作。前作と比べると、主人公タケルの役回りが原作に近く(要するに出番が少なく)なっているように感じましたが、これは正しい改変だと思います。ただ、キャラデザ自体は前作のほうが原作に近かった印象。

 アニメ本編は冒頭から終わりまで「乳・尻・乳・尻・乳・尻・たまに腹肉」が繰り返され、まったく頭を使わずに済むという深夜の疲れた大脳に優しい内容。原作者・武田弘光先生の薄い本というスレスレな飛び道具ネタも登場します。エンディングではおっぱいから後光が射すというたいへんありがたい構図も。

 確かに深夜枠とはいえやり過ぎ感も感じますが、乳揺れするたびにポヨンポヨン……というSEが付けられてるあたりからして「ああ、制作者はこのアニメでエロを描くよりも、笑いを取りたいんだな……」という意図が感じられないでしょうか? 加えて深夜アニメでよく批判される謎の湯気・謎の光渡し等を使わないフルコンタクトな制作姿勢。これでもかこれでもかと突き付けられるおっぱいの洪水、低俗慣れした深夜アニメファンのド肝を抜いた“超低俗”の世界がここにある!! と感じました。

 エロとギャグとが特盛りマシマシアブラ増しで押し寄せてきて、毎週見るごとにIQが10ぐらいずつ低下していきそうな勢いの本作ですが、週の真ん中水曜日に英気を養うこの内容、全面的にアリだと思います!!

【こんな作品のファンにもオススメ
『一騎当千』シリーズ、『百花繚乱 サムライガールズ』シリーズ

 14年1月期に始まった深夜アニメ新番組ラッシュも一段落しました。今回の特集がおたぽる読者の皆さんの視聴決定の参考になれば幸いです。それでは今年も楽しいアニオタライフを!!
(文/出口ナオト)

■2014年1月期新作アニメ全1話レビュー“深夜アニメ 闇夜の千本ノック”一覧
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R.O.D -THE TV- vol.1 [DVD]

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“1話の戦闘が良い”というのは、名作の予感。

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