パワースタイルの超高校生であり、作品ではラスボスのポジションになる。
のびのびと柔道を楽しむ三五とは対称的なキャラクターで、母子家庭に育ち、過去に強烈なイジメにあっていて、登校拒否をしたり自殺未遂におよんだ過去を持つ非常に重たいキャラだ。
その過去をはねのけるために、とてつもない努力をして、怪物的な柔道家になったのだが、心が荒んでしまい、イジメた連中を半殺しにしたり、部内でも好き勝手に行動している。読んでいてとても憎らしく感じる男なのだが、悲痛な思いも感じとれる。
最終巻で、会場すべてが三五を応援する中、西野の監督教師が
「お…お前… よくこの孤独に耐えられるな…」
と会場の端でつぶやくシーンでは、思わず涙ぐんでしまった。
大人になると、感動する場所や、好きになるキャラも多少変化していくものだな……と思った次第である。
30年近く前にスタートしたマンガだが、今読んでも輝きは全くあせていない。今の中学生や高校生にもぜひ読んでもらいたい作品である。
●村田らむ(むらた・らむ)
1972年、愛知県生まれ。ルポライター、イラストレーター。ホームレス、新興宗教、犯罪などをテーマに、潜入取材や体験取材によるルポルタージュを数多く発表する。近著に、『裏仕事師 儲けのからくり』(12年、三才ブックス)『ホームレス大博覧会』(13年、鹿砦社)など。近著に、マンガ家の北上諭志との共著『デビルズ・ダンディ・ドッグス』(太田出版)、『ゴミ屋敷奮闘記』(鹿砦社)。
●公式ブログ<http://ameblo.jp/rumrumrumrum/>
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