『パシフィック・リム2』制作決定!アニメシリーズも!“怪獣大好きおじさん”ギレルモ・デル・トロってどんな人?

 モンスターに対して愛情と祝福しか持たないと語るデル・トロ監督の想いが最初に結実したのが、ダークホースコミックスから刊行されたアメコミ原作の『ヘル・ボーイ』だ。原作の大ファンであった彼が、主役には俳優のロン・パールマンを起用したいと、原作のマイク・ミニョーラと共に主張して譲らなかったため、製作に至るまでに7年もかかってしまったという。スタジオとしては著名な俳優を主役に据えたいわけで、それでも折れないデル・トロ監督って、ほんとこだわりの人である。制作費は削減されたものの、念願かなって作られた映画は大ヒット。これ観たら確かにヘル・ボーイ役はロン・パールマン以外に考えられない、見事なキャスティングだ。続編『ヘル・ボーイ/ゴールデン・アーミー』も製作されるほどの大反響を得た。

 日本ではあまり知名度が高くなかったデル・トロ監督だが、内戦後のスペインを舞台としたダーク・ファンタジー『パンズ・ラビリンス』(06年)で知った人のほうが多いのではないだろうか? 

 そして満を持して世に放ったのが『パシフィック・リム』なのだ。ノシノシ歩いて見得を切る巨大ロボットと、“人が入って演じてます”的着ぐるみっぽさもたまらんKAIJUの一騎討ち。合体変形超生命体では果たせなかった(いやあちらはあちらでいい味出してるんですよ。別系統の魅力なのです)キレキレの演出は、本当に素晴らしかった。『パシフィック・リム』に流れるデジャヴ感覚や、そうそうこれだよっ! な共感は、同じ物を観て来た者しか味わえない特権だと思う。『パシフィック・リム』を本当の意味で堪能したのは我々日本人だけかもしれない。

 しかし、次回作まではあと3年。なんと長い時間なのか。待ちきれないという向きは、20世紀フォックス系ケーブルテレビ局FXで始まったドラマシリーズ『THE STRAIN』の日本放送開始を待つことにしよう。デル・トロ監督とチャック・ホーガンの合作の同名小説が原作(早川書房刊)です。これまた吸血鬼ものだが、パイロット版はデル・トロ監督がメガホンを取っている。

 というわけでほんとにサクッとデル・トロ監督を紹介したわけだが、ほかの作品にも興味を持っていただければほんと幸いである。
(文/加藤千高)

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