アニメ『HERO MASK』日本発のNetflix作品は不発が多いが…?期待の第1話

「HERO MASK」公式サイト より

 特殊捜査部(SSC)の刑事・ジェームズの下に、恩人の検事・モニカが死亡したと連絡が入る。モニカの部下のサラは、不自然な死に方に疑問を覚え、モニカが何を追っていたのかを探し始める。一方、収容所を爆破し、囚人たちが脱走する事件が発生。脱走者らの顔には各々にマスクが……。

 波乱の夏アニメが始まった。コロナ禍で春アニメも途中で延期になり終了していないものや、夏スタート予定だったものが繰り下げになったりしている中で一番最初にスタートを切ったのが、この『HERO MASK』だ。Netfrixオリジナルアニメということもあって、ターゲット層が日本っぽくないというか、アニメというよりも海外ドラマを見ているような気分になる。

 物語冒頭は、主人公であるジェームズの仕事ぶりと人となり、そして世界観を見せるためのカーアクションが展開される。祭りなのか、街は人込みで溢れ花火が打ち上げられ人々はマスクをかぶって過ごしている。その中にターゲットの集団がおり、ジェームズはそいつらを尾行しているがそれに気づかれカーチェイスに発展。

 相手に同僚のエドモンドが作ったGPS弾を撃ちつけ、それをたどって一般人から拝借した車で追いかける。人込みでの発砲、カーチェイスによる市内の破壊、最終的には橋を壊して落下してターゲット捕獲と中々派手なパフォーマンスだ。
 
 彼はSSCという首都警察・特殊捜査部に勤めており、勤務8年目になるそこそこベテランの部類。検挙率も高く優秀ではあるけれど、破天荒な行動をとりやすく未だに怒られてばかりの問題児でもあるようだ。

 そんな彼らSSCの元に、懇意にしていた検事モニカの訃報が届いたところから物語は動き出す。彼女の同僚であるサラは、葬儀でジェームズとレノックスに彼女の死に不審な点があると思うことを伝える。

 サラの目の前で突然倒れたモニカは、心不全だということになっているが持っていたはずのカバンがなくなっていたこと、倒れ方に不自然さを感じたことなどから見て、何か事件に巻き込まれた可能性があるかもしれないと感じたようだ。サラは彼女の部屋を掃除している中で、床下に不自然な部分を発見しそこから謎の資料を見つけ出す。SSCでもモニカの死の謎を調べ始めるが……。

 まだまだ冒頭部分すぎてこの物語がどのような展開になるのか正直わからない。海外ドラマが好きな人はぐっと引き込まれるかもしれないが、絵の独特さや話の展開が掴みづらい部分で拒否反応を起こす人がいてもおかしくはなさそうだ。

 近未来都市を舞台にしている様子などから、結構なんでもありになって収集がつかなくなってしまいそうな危機感を感じる。だがモニカを殺し、今後悪役としてジェームズの前に立ちはだかりそうな男性キャラクターがつけていた、顔を自在に変えられるマスクがどのような使われ方をするのかがとても気になる。

 Netflix作品で日本発のものは大体が爆死している印象があるので、その印象を変える作品となってもらいたい。
(文=三澤凛)

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