アニメ『歌舞伎町シャーロック』モリアーティが復帰するも……その裏にあるものは？

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#17「振り返ればサウダーデ」

モリアーティ出所の謎

　モリアーティが出所。そうなれば歌舞伎町は一躍お祭り騒ぎだ。だが、モリアーティが犯したのは殺人だ。こんなにも早く出所できるのだろうか？　さらに彼がいた刑務所から大量の脱獄犯が出たというニュースも。まさか!?

　今回はモリアーティが戻ってきたことと、通常の事件が相まって、作品自体が持つ面白さがグッと全面に出た回になった。

　モリアーティの姿を見て、探偵長屋の面々は大歓迎。あの人に興味がなさそうなシャーロックでさえも、彼が好きなアーティストのCDを贈るなど喜びを隠しきれないでいる。

　そして出所祝いが開かれたのだが、その2次会を行ったバッティングセンターで事件が発生。なんでも、この店では落書きが多発中。容疑者として遊撃隊の子供達の名が挙がるが、本人たちは罪を否定。その真犯人探しをすることになった。

　探偵たちが動くはずはないと思いきや、モリアーティが超特盛として依頼することを宣言。さらに自分でも捜査を行うといい出した。そして捜査が進むうちに、店主の奥さんが落書きを写真に撮っていたことが判明。そこからこれが、とある泥棒コンビの符丁だったことが発覚した。

　この符丁を使っていたサイゾーとサスケは名コンビだった。すで解散していたが、栄光の日々を懐かしんだサイゾーがサスケに秘密裏に再結成を持ちかけていた。それがこの落書きだったというわけ。

　結局、足を洗っていたサスケは再結成に耳を貸さず、やけになったサイゾーは店の屋上で大騒ぎ。それを見ていたモリアーティはサイゾーに向かって呼び掛けたのだが、彼の声をきいたサイゾーは意味不明な数字の羅列を叫びながら飛び降りた！

　なにがあったんだ？　モリアーティが早く復帰できたのは彼の父親であるモランのおかげでもあるという。今新宿では區長選の真っ最中。モリアーティを側に置くことがプラスに働くので、裏から手を回したようだ。このサイゾーを狂わせたように、なにかしら能力を秘めている気がする。

　シャーロックもなにかを知っているようだ。モリアーティをを見つめる目線が険しい。やはり「モリアーティ」という名前で何も裏がないなんてことはありえないのだろう。ただ彼らのモチーフとなっている「シャーロック・ホームズ」の原作に沿うように「シャーロックVSモリアーティ」の構図は見たくないのだが……。

　そんな展開にならないことを祈りながら続きを待ちたいと思う。
（文＝三澤凛）