NHKアニメ『ヴィンランド・サガ』クヌートが夢で再開した人物とは? 大きく物語が動き始めた18話

TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式サイトより

 期待のNHKアニメ『ヴィンランド・サガ』第18話がオンエアされた。

ゆりかごの外
アシェラッドの身柄を賭けたトルフィンとトルケルの決闘が成立し、互角にやり合う両者。トールズの子に期待するトルケルは、「本当の戦士」とは何だとトルフィンに問うのだった。
一方、逃げる最中で襲撃にあったクヌートは、夢の中である人物と再会する。

 ラグナルが亡くなり、失意のどん底に沈み込むクヌート王子。実の父や肉親よりも自分を愛してくれたラグナル。その彼が、王子の意識の元にやってくる。明確に現実ではない場所でラグナルと再会し、お互いの思いの丈を最後に語り合うふたり。

 ラグナルの優しさ、王子としてではなく一人の人間としてただ一人意志を尊重してくれた存在。王族ではなく彼の子として生まれてきたかったと涙ながらに語るクヌート王子の心からの叫びに胸打たれた。

 自分の存在は夢であり、現実を生きろと告げ目を覚ますクヌート王子の眼前で繰り広げられる殺戮シーン。これが、王子がこれから行きねばならない現実だった。

 追ってきていた兵と戦うビョルンが理性を失い、戦いの鬼として動き回っていた。その光景の外で、神父は酒を煽りながら目覚めた王子に問いかける。ラグナルの愛は、本物なのか? 彼は王子を守るためだけに何の罪もない村人62人を皆殺しにした。 愛とはなんなのか?

 そしてラグナルの愛は真実の愛ではないとしたら、何が愛なのか? 神父はその答えは転がっている死体にあるという。死者はもはや憎むことも奪うこともしない完全な存在だという。死は人間を完成させるのだというのが、神父の考えだった。

 故にラグナルのそれは愛ではなく差別。クヌート王子を大事に思うが故の差別。 その言葉を聞き、王子は何かを理解する。

 世界に存在する、空が、雲が、太陽が、自然が愛なのだが人間には愛がない。

 それを知った時、明らかにクヌートが変わった。口調が変わり、眼の色が変わり、空気が変わった。それまで正気を失っていたビョルンをいさめ、ずっとラグナルの後ろに隠れるしかできなかった彼が命令を下し、自分の足で動き出した。

 確実にここから大きく物語は変わる。トルケルと決闘を続けるトルフィン、そしてとらわれたアシェラッド、動き出したクヌート王子。彼らの行き先がどのようなものになるのか。

 来週以降の展開からさらに目が離せない。
(文=三澤凛)

NHKアニメ『ヴィンランド・サガ』クヌートが夢で再開した人物とは? 大きく物語が動き始めた18話のページです。おたぽるは、アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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