ドラマ『同期のサクラ』葵は無能で嫌われ者だった?親の七光りが痛い第5話

ドラマ『同期のサクラ』葵は無能で嫌われ者だった?親の七光りが痛い第5話の画像1
『同期のサクラ』公式HPより

 主演・高畑充希×脚本・遊川和彦の『過保護のカホコ』の再タッグ! 今期注目度No1ドラマ『同期のサクラ』。第5話がオンエアされた。

 みんなが待っていた新田真剣佑の回。同期一人ずつがフューチャーされてきた中で、やっと葵くんの出番だ。

 入社当初から「社長になる」と豪語していた彼が苦境に立たされる。そもそも大手ゼネコンって一般的に入ってきた人物が社長になることってあり得るのだろうか。社長になるっていうだけなら、自分で事業を立ち上げた方が早そうな気がしないでもないが……。

 入社して5年目。もうそれぞれに下も入ってきているだろうが、そういう描写があまりない。いつまでもサクラたちが一番下みたいに描かれている気がする。
 
 社内表彰で社長賞に選ばれた葵は意気揚々と自分の部署に戻るが部署内はそれどころではないという様子。彼らが進めていたプロジェクトが凍結してしまったというのだ。そこから上司たちは葵の親をなんとか説得して凍結を解いてくれないかと迫ってくる。そう、彼の父親は現役高級官僚だったのだ。

 自分の人当たりの良さと、世渡り上手な態度で出世街道に乗っていると思っていた葵。ここにきて彼が採用されたのも、大きなプロジェクトに抜擢されたのも、全てこの高級官僚という親の七光りだったのだ。

 父親にも凍結の件で相談しても「民間が口を出すな」と一括され、上司には「お前のことなんて誰も評価していない」と言われてしまう。おまけに同期には尊大な態度をとりまくっていたために信用を失い、顔も見たくないとまで……。

 同期の面々の信用失墜には関しては確実に自分のせいなのだが、どんどん追い込まれていく葵を見ているのは少し悲しい。同期が続々とサクラの虜になっているのも、ちょっと気持ちが悪い。それぞれが彼女に救われたシーンは見ているのだけれど、それで全てを肯定できる存在になるとは思えない。そのご都合主義っぽい部分は、もうドラマの持ち味として目をつぶるが、今回その毒牙に葵もかかってしまう。

 そう、このドラマに足りないのはラブ要素。仲間との絆と職場にはびこる悪しき習慣などに、サクラが真っ向からたちむかっていくのが見どころだが、今回初めて恋愛っぽい描写があったのだ。

 酔いつぶれたサクラを抱え、彼女の家まで運んだ葵が、眼鏡をはずした彼女の顔がかわいいことを発見する。冗談で酔っぱらっている間にキスをしたと言ったとき、サクラの反応がいつもに増しておかしかった。驚きすぎるとしゃっくりが出てしまうようだ。サクラに人を好きになるという感情はあるのだろうか。

 会社にも家にも居場所がなくなってしまった葵のために動くサクラだったが、なぜか会社にきていた葵の父と兄に真っ向から意見を述べてしまう。葵もサクラの言葉に励まされて、官僚という言葉で武装した父たちに、ちゃんと民間と向き合ってほしいと訴える。しかし、結果は部署の移動だった。現実はやはり厳しい。 

 さらにサクラは希望の土木どころか、関連会社への出向を言い渡されてしまう。今回ばかりはかばえない、と言われてしうほどに、官僚の権力は強いものだったのだ。恐ろしい。

 かくして、サクラの夢である故郷に橋を架けるという夢の行方はさらに分からなくなってきた。次回は同期ではなく、いつも呆れながらもサクラの世話を焼いてくれる先輩の話のようだ。現在にたどり着くまであと4回? 一体何が起こるのか……。
(文=三澤凛)

ドラマ『同期のサクラ』葵は無能で嫌われ者だった?親の七光りが痛い第5話のページです。おたぽるは、アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!