ドラマ『同期のサクラ』設定が活かされず面白みがなかった第1話…挽回なるか?

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同期のサクラ|日本テレビ – 日テレより

 主演・高畑充希×脚本・遊川和彦の「過保護のカホコ」の再タッグ! 今期注目度No1ドラマ、第1話がオンエアされた。

 病院のベッドに横たわり、意識の戻らないまま人工呼吸器につながれた女性・北野桜(高畑充希)。知らせを受け彼女の元に駆けつけたのは、携帯にたった4人だけ連絡先が登録されていた会社の同期、百合(橋本愛)、葵(新田真剣佑)、菊夫(竜星涼)、蓮太郎(岡山天音)だった。

4人の思いは皆一緒だった「サクラのいない世界に生きていてもしょうがない・・・」

 その10年前の2009年、春―。大手ゼネコン・花村建設の新入社員となったサクラは入社式に急いでいた。通行の邪魔をする若者にも忖度しない。「皆さんの迷惑になるので道を開けてください」珍しい建物を見つけると、時間を忘れて、写真を撮る。ギリギリ間に合った入社式でも、社長(西岡德馬)のスピーチに「話が長いと思いました」など立場をわきまえない発言をして周囲を唖然とさせる。人事部長・黒川(椎名桔平)のフォローで空気が和らぐものの、サクラの超マイペースな性格は、同期の皆に強烈な印象を残す。

 冒頭、何もない部屋の中で倒れる高畑充希演じる桜の姿と、メインキャラクター達の現在の姿が描かれる。

 彼らは一様に桜の容態を心配し集まる姿が描かれ、そのまま10年前へと時が戻る。10年前にはまだスカイツリーも完成していない頃。そんな春に、彼女たちは花村建設という建設会社の新入社員として出会ったのだった。

 その出会いから10年の物語ということだが、正直第1話はまだ面白さがわからなかった。

 高畑充希演じる桜の癖のある性格、普段は笑顔も作らず思ったことは相手が誰であろうと遠慮なく言い放ち極度のマイペースに相手を巻き込んでいく。

 その姿は、こちらへの「慣れ」を強要してくる。この強烈なキャラクターに慣れ、今回はこういう人物が主人公なのだと受け入れれば、彼女が紡ぎ出す物語を楽しむことができるだろう。今回は主要キャラクターの人となりと、どのような場所が舞台になるのかを周知するための自己紹介の回だったので、まだまだこの桜という人物に同期の面々と同じく驚きをもって接することしかできないままだった。

 桜は自身の生まれ育った島に橋が架けられることが決まったことがきっかけで、花村建設への入社を決めた。その生い立ちや彼女の夢にはもちろん心打たれるものはあったが、みんなで苦労して作り上げた橋を1日で作り直す描写などが、それまでさんざん強調された絵心もなければ手先も不器用という設定が何だったのか分からなくさせた。よしんば一人で作り直すことができたとしても、桜が作っただけがあるクオリティとかいうわけでもないし、普通にみんなが協力してできたような完成度だった。
 
 男性が多い同期の中で桜とふたりだけの女子のもう一人、橋本愛演じる月村百合が今回大きなインパクトを残した。クールビューティーだが最初から腰掛OLになる気満々のような彼女が、度重なる桜の暴走に声を上げた。この時の剣幕がすごすぎて男性陣はたじたじになりまくっていた。
 
 かくして同期で協力して完成させたコンペ用の模型は彼らの希望部署への配属に一役買うことに成功した。しかし桜はまた言わなくてもいいことをとうとうと述べたことによって、希望していた土木課ではなく人事部に所属することになった。

 夢をかなえるために会社に入った桜は念願を達成することができるのか。10年の間に彼らに何があり、かけがえのない仲間になったのか。桜の行動に注目しつつ物語を見守りたい。
(文=三澤凛)

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