アニメ『星合の空 -ほしあいのそら-』シンプルな青春群像劇に、名作の予感がプンプン?第1話

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TVアニメ「星合の空 -ほしあいのそら-」公式ホームページより

 廃部寸前の男子中学ソフトテニス部を舞台に、ソフトテニスを通した様々な想いを胸に抱く少年たちの青春ストーリーが描かれる赤根和樹原作・監督・脚本の期待のオリジナルアニメ 第一話『星合の空 -ほしあいのそら-』がオンエアされた。

 志城南中に転校してきたシングルペアレントの少年・桂木眞己は、幼馴染だった新城柊真と再会をする。

 働く母に代わって家事全般をこなす眞己。そんな眞己とは違い、男子ソフトテニス部で部長をしている柊真は、最近退部者が出たせいで7人だけになってしまった弱小チームを、なんとか立て直そうと奮闘していた。

 しかし、夏の大会で最低一勝しないと廃部になることが決定してしまい…。

 一縷の望みをかけ、柊真は眞己を部活に誘う。

 現代のアニメの流行とは真逆を行くようなシンプルなテイストの絵柄から、一見地味そうな印象を受けるキービジュアルに、あまり期待をせずに視聴を開始してみた。しかし、あれ? これ、めっちゃ良作になるのでは!? という予感がぐんぐんしたこの『星合の空 -ほしあいのそら-』。

 弱小男子ソフトテニス部の面々が紡ぐ青春群像劇なのだが、ありきたりと言えばありきたりだ。しかし、そのありきたりを面白く描くのは非常に難しいことだろう。

 弱小なうえにやる気のないソフトテニス部は、新任生徒会長の意向により7月の大会で一勝できなかったら廃部という条件を突き付けられる。

 生徒会長、多分そんなメインのキャラクターではないのだろうが、ムチッとしたビジュアルでインパクトが大きい。次回以降の出演も期待したい。

 話の主軸となる転校生、眞己とソフトテニス部の部長柊真。過去住んでいた場所に戻ってきた形の眞己。眞己と柊真の兄にも何かしらのつながりがあるようで、まだまだそれぞれの相関図が把握できていないのがもどかしい。
 
 転校初日でもどこか飄々とした雰囲気の眞己。越してきたマンションの住居が8Fなのにも関わらず、エレベーターを使わずに階段で上り下りするなど、つかめない少年だ。クラスの中に猫が迷い込んだ時には、彼は無関心さを装いながらも自分の元に向かってきた猫を一瞬でキャッチするなど動体視力の良さを披露した。その瞬間を見た柊真は、彼の運動神経の良さを見込み男子ソフトテニス部に誘う事を決意する。

 シングルマザーで、親一人子一人で生活をしている眞己。仕事を頑張る母を支え家事の一切を行う眞己には、部活に入る時間的余裕も金銭的にも難しい。しかし柊真は、試合までに眞己に月1万円を払うことを約束する。さらに試合に勝つことができたら成功報酬としてプラスで一万円を支払い、さらにウェアやラケットなども負担するという。

 有無を言わさない形で眞己の入部を決めた形になるが、実際には眞己の家庭はそれどころではなさそうな感じだ。彼が家事にいそしみ母の帰りを待っていたときの来客。覗き窓を隠し、油断させたうえでドアをあけさせ家に土足で上がり込んでくる男。それは眞己の実の父親だった。眞己を殴り、家の中を泥だらけにし、二人が大事に隠しておいたお金を奪い去っていった。

 殴られた後、とたんに小さくうずくまり何も言えなくなる眞己が、学校で飄々としていた姿とは大きく異なる姿でその心の傷の大きさを物語る。それぞれの部員にも外では見られない顔がありそうで、ソフトテニスを通してどんな展開を見せてくれるのか。期待しながら展開を見守りたい。
(文=三澤凛)

アニメ『星合の空 -ほしあいのそら-』シンプルな青春群像劇に、名作の予感がプンプン?第1話のページです。おたぽるは、アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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