お話は普通だ。が、本作が面白いのは紙芝居のわりにはやたら絵が動くこと。人物は画面をちょこまかと移動し、生物の口はガバーっと開き、人骨も触手も画面手前に迫る。原理としては紙人形劇と同じでシンプルなものだが、紙芝居だと油断していると「おおっ」と驚きつつうれしくなってしまう。
イラストは海老原優。第1話と同じ人選だがこれは「一巡した」という理解でよいのだろうか? いずれにせよ、劇画調に描かれた謎の生物のリアルさ気持ち悪さは特筆モノ。お話はともかく絵と動きがひたすらグロくて楽しい、アニメーションの原点に立ち返ったような内容である。
再びのUMA路線、それも最近のネタを採用した第6話。「単なる懐古趣味やベタ路線だけじゃないぞ!」「紙芝居なりに絵を動かすぞ!」という作り手のチャレンジ精神が素晴らしい。こんないい番組がこんな深い時間の放映なんてもったない、というのが本音である。みんなもっと観て!
(文/JUP-ON STUDIO)
「この紙芝居……動くぞ!」現代UMA「グロブスター」が大活躍! 『世界の闇図鑑』第6話「砂に消えた悪夢」レビューのページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、井口昇、JUP-ON STUDIO、17年4月期アニメ、世界の闇図鑑、海老原優、グロブスターの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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