声優誌レビュー「Pick-up Voice」2016年11月号

宮野真守の売れっ子ぶりを再認……2年7カ月ぶりに単独表紙を飾った「Pick-up Voice」最終号!!

――昨今の声優人気に伴い、気がつけば声優専門誌も定期・不定期を合わせて10誌以上が刊行されている。そんな“声優誌 群雄割拠”の時代にあって、各誌はどのような記事・企画をとりあげているのだろうか? 主要な声優誌を中心に、目玉記事や気になる企画などを紹介しつつ、各誌の特徴を分析していく――

1610_puv_.jpg「Pick-up Voice」編集部(@PuV_official)のTwitterより。

■「Pick-up Voice」2016年11月号(最終号)
出版社…音楽専科社
発売日…10月8日(首都圏)
価格……1139円+税
創刊……2007年

 音楽専科社の破産申請により、発売が危ぶまれた「Pick-up Voice」11月号。編集部の奔走が実を結び、当初の発売日(9月26日)から12日後の10月8日、アニメイトの店頭およびオンラインショップで無事発売されることとなった(8日発売は首都圏。その他の地域は順次発売)。

 表紙&巻頭特集は告知通り宮野真守。2年7カ月ぶりに単独表紙を飾った宮野だが、今回は自身初となるシングル2枚同時リリースを受けての登場。10月12日にリリースされた「テンペスト」はテレビアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEレジェンドスター』の主題歌で、「The Birth」は劇場アニメ3部作『亜人 最終章 -衝戟-』の主題歌となっている。

 声優アーティストが「シングル同時リリース」などと聞くと、レコード会社頑張ったなぁ……と穿った見方をしてしまうが、宮野は『うたプリ』で主要キャラクター、『亜人』では主演を務めている。さらに、この両作で主題歌をも担当するのだから、今回の同時リリースは名実にともに売れっ子の証と言えよう。

 ちなみに特集内で「The Birth」の歌詞、“born”に関するエピソードを聞かれた宮野は「産まれるとき、ヘソの緒がプレゼント結びみたいに十字に絡まって、自分でブチ切って出てきたらしいです」と回答。いやぁ、これはロックですわ。

 奇しくも同曲のMVは「解放」がテーマで、拘束衣に身を包んだ宮野がもがき苦しむ姿を見ることができる。訓練されたファンは「きっとマモが産まれてきたときも、こんな感じでヘソの緒をブチ切ったんだろうなぁ」といった楽しみ方をできると思うので、ぜひMVも合わせてお楽しみ下さい(「The Birth」のMVは現在、宮野真守 YouTube OFFICIAL CHANNELにてShort Ver.が公開中です)。

 さて、そのほかで気になったのは三澤紗千香。9月28日にベストアルバム『-INFINITE Selection-』を発売したが、そもそも彼女、ベストアルバムをリリースできるほど持ち歌ありましたっけ?(シングル3枚、ミニアルバム1枚)

 今作の収録曲は全10曲で、シングル3枚から5曲、ミニアルバムから3曲、参加作品『Accel World Original Soundtrack feat.ONOKEN』から1曲、そして新曲が1曲という構成だ。

 記事内でインタビュアーも「ベストですけど、オリジナルアルバムを聴いているような、流れの良いアルバム」と評しているが、これはもはやベストアルバムではなくただの1stアルバムではないだろうか。ものは言いようだが、これをベストとして売り出すことにした製作者サイドの思惑が気になった。

 さて、通巻107号まで続いた「Pick-up Voice」は本号をもって最終号だ。しかし、次号からは出版社を辰巳出版へと変え、「声優Pick-up Actor」として続いていくとのこと。引き続き、当レビューでは同誌を追いかけていきたいと思います!
(文/神楽坂隆)

15thシングル「テンペスト」

15thシングル「テンペスト」

あの声優陣の中、ずっとOP担当してるもんな~

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