ミリオタライター・二木知宏の「武器で見る映画」番外編

異常に興奮する……! 魔女っ子がまたがるあの銃は“対戦車ライフル”『終末のイゼッタ』

syumatu1005.jpgTOKYO MX『終末のイゼッタ』番組サイトより

 今回は秋の新アニメ放送記念として、「武器でみる映画」番外編です。今期も盛りだくさんの新アニメ。その中でもミリオタセンサーに引っかかった『終末のイゼッタ』(TOKYO MXほか)を紹介します。

 西暦1940年、ゲルマニア帝国にブリタニア王国、さらには魔女といった言葉が登場する僕らが知っている歴史と似て非なる世界が舞台です。

 蒸気機関車の中、ゲルマニア帝国の兵士が、写真で誰かを探しています。この兵士の制服は、いかにも“ナチスっぽい”。兵士が手にしてる銃は、ルパン三世シリーズで有名な「ワルサーP38」で、これは第二次大戦中のナチスドイツ軍正式採用拳銃です。

 対して、アルプスの小国エイルシュタット公国の姫フィーネを護衛するトビアスの銃は「ワルサーPPK」です。同じワルサー拳銃でも軍用拳銃のP38と私服警察・要人警護用拳銃のPPKとの対比で、キャラクターを描き分けています。

 ここで、ナレーションが入ります。ふむふむ。現実社会でいうところのゲルマニアはナチスドイツ、ブリタニアはイギリス、テルミドールはフランス、エイルシュタットはリヒテンシュタインとなっていると。そこに、ゲルマニアが戦争を仕掛けるわけです。現実と似て非なる世界の戦記物語、ワクワクします。

 行進する兵士の持つライフルは「カラビナー98k」です。この98kは時代を象徴するボルトアクションライフルです。ボルトアクションとは自動小銃の連射とは違い、手動で装填するタイプのライフルで、一見すると、面倒くさそうですが、弾詰まりを起こす確率を極端に減らせるため、大戦中は愛用する兵士が多かった武器とされています。

 戦争を扱った映画で、米ソの兵士がどこからともなくドイツ兵に狙撃される。そんな恐怖を象徴的に表しているのが、このカラビナー98kなんですね。

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