武シノブ『ガンズ&ガールズ』舞台設定やルールがおかしいけど、ハマる! 

『ガルパン』のブームもあってか、女の子+ミリタリー。すなわち“萌えミリ”もひとつのジャンルとなっている昨今。武シノブ『ガンズ&ガールズ』(KADOKAWA/メディアファクトリー)は、これまた一風変わった“萌えミリ”作品です。

 この作品が扱うのは、サバゲー。近未来と思しき物語の世界では、サバゲーが国民的スポーツとなり、学校の授業や部活にも取り入れられるようになっているのです。

 えらくサバゲーが普及しまくっている近未来。少し地方に行くと、ジャージ姿で部活の道具の入ったバッグを手にした女子高生たちをよく見かけますが、あの中身がみんなエアガンになっておるのですな、なんだが胸が熱いです。きっとみんなが大好きなアニメ『サザエさん』でも、ワカメが「私もサバゲーをやりたい」と言い出したり、サザエがハマってしまったりするエピソードが描かれたりしているのでしょう。

 さてさて、そんな妄想が止まらない作品ですが、作品自体も作者の妄想力がとんでもない。なぜなら、物語のヒロインたちが集う学園は、小豆島にあるのですから。

 小豆島といえば、オリーブの生産で有名な香川県に属する瀬戸内海の島。古くは小説『二十四の瞳』の舞台として知られておりますし、近年はビッグダディが移住していたことでも注目を集めた島です。とはいえ、離島ってのはやり過ぎじゃ……と思う人もいるかも知れませんが、小豆島は人口も3万人あまり。離島とはいえ、コンビニもファミレスもあるから、まあ違和感はナシということで。

 物語は、この島で高校に入学した藤崎茉莉が、学校の中で迷子になっているところに出くわしたサバゲー部に入部したところから始まります。始まりは定番。さらに、部員が揃わないと大会に出られないので部員集めに奔走という定番な展開もあり。でも、そうした定番はさっさと終わらせ、物語はいきなり大会に突入します。

 冗長になりそうな定番の展開はさっさと終わらせて本題に入るあたり、ストーリーラインは綺麗です。

 注目すべきは、その大会。サバゲー部の対決ですから、当然サバゲーをやるわけですけど、なぜか大会でも制服姿のままなのです。

 どういうルールになっているのかまったくわかりませんが、この世界での女子サバゲー大会というのは制服のままというのが当たり前の様子。「そんなバカな」と突っ込むのは野暮。制服+銃という萌えにクラクラとしてしまうハズですよ。
(文=大居候)

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