「無価値な情報」を、いかに後世に残すか? ファミコンの攻略本1000冊が大集合の「ファミコン攻略本ミュージアム1000」編著者・松原圭吾インタビュー

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「ファミコン攻略本ミュージアム1000」(マイクロマガジン社)

 1983年に任天堂より発売され、瞬く間に日本──いや、世界中の娯楽スタイルを塗り替えてしまった伝説的テレビゲーム機・ファミコン。その対応ゲームソフトの攻略本、およびファンブック1032冊を網羅した驚異の書評本が「ファミコン攻略本ミュージアム1000」(マイクロマガジン社)だ!
 編著者・松原圭吾氏は、本書に収録されている攻略本をほぼすべて所蔵しているというから、これまた驚き。まさにコレクター人生の集大成ともいえる本書を完成させた彼だが、目指すその先はまだまだはるか遠くにあった──!

■失われる「無価値な情報」を集めたかった
──なぜ攻略本を集めようと思ったのでしょうか。
松原 もともとテレビゲームが好きで、関連グッズのひとつとして攻略本を古書店で買い集めていました。当時は今みたいに高額な攻略本がなかったし価値を見出す人もいなかったので、古書店に行くと基本的に100円で売られていたんです。そのうち高校生くらいから「まあ、100円なら」って集めるようになったんです。お金のない当時としては、ゲームを集めるよりも攻略本を集める方が楽だったんですね。
 そのうちにカバーの裏とかに書いてある既刊を見て、「これはどんな攻略本なんだろう」って探し始めたんですが、ゲームの攻略本ってそうそう再版するものじゃなくて、半年後にはもう絶版みたいなノリなんですよ。例えば「ケイブンシャの大百科」(勁文社)シリーズなんてリストそのものから消されてしまったり。そうするといきなり30巻くらい既刊がすっ飛んでいるので、その空白のナンバーを求めて古本屋を巡るようになりました。それが90年代の初頭くらいですね。

──ゲームの攻略本集め自体がゲームみたいな感じですね(笑)。そこから松原さんのコレクター人生が始まったと。
松原 そうですね。ずっと趣味としてやってます。ただ実は00年くらいに一度収集をやめているんですよ。なぜかというとは立命館大学が「ゲームアーカイブプロジェクト」というゲーム、および関連資料のデータベースを作るというプロジェクトを始めたことで、「じゃあ、自分が集めなくてもいいかな」と思ったんです。ただ、プロジェクトは10年くらい活動をして、その成果が任天堂のファミコンソフトのデータベース作成だけ。しかも自分で買い集めたりしたものではなく、任天堂から受け取った資料をもとにデータベース化しただけというのを見て、「ここに任せていたらだめだ」と思い、10年ごろに収集を再開しました。

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