「無価値な情報」を、いかに後世に残すか? ファミコンの攻略本1000冊が大集合の「ファミコン攻略本ミュージアム1000」編著者・松原圭吾インタビュー

──その中から、松原さんが特にチェックしておきたい、という攻略本を教えてください。
松原 古いものから行くと、まずは勁文社の「つくり面大百科」です。これは『ロードランナー』『マッハライダー』『バトルシティ』など、エディットモードのあるゲームを紹介している本です。どういうステージを作るかという情報と、ゲームの解き方のテクニックが載っています。

──ステージエディットのあるゲームというと、最近は『スーパーマリオメーカー』が話題を呼びましたね。
松原 ゲームのエディット文化は『マリオメーカー』に受け継がれました。私もゲームのエンジンを使って自由に遊ぶのは、大好きです。この文化が一度は廃れてしまったのはRPGが流行ってからだと思います。RPGは2人で遊べないし、時間もかかりますからね。それが「ニコニコ動画」などで再びエディット文化が脚光を浴びるようになったのは、コメントが流れることによって疑似的に多くの人と1ヵ所でワイワイやっている感覚があるからでしょうね。初期のファミコンソフト、特に任天堂ソフトには2人同時プレーのゲームが多かったのも、みんなで遊ぶことを重視していたからだと思います。

1512_matsu03.jpg「つくり面大百科」(勁文社)

──そして次はアスキー(現・エンターブレイン)の「ディープダンジョンIVのすべてがわかる本」。
松原 この本は言葉で説明しづらいんですが、アイテム表や魔法表などのリストに合番が振ってあるんです。その番号は、ゲーム本編の攻略ページのアイテム出現場所や敵の使う魔法なんかと連動していて、攻略ページを見てて詳細を知りたければリストを見てくれ、という作りになっている。もしこれがハイパーリンクになっていれば、便利だったでしょうね。制作側のデータは表計算ソフトのエクセルみたいなものになっていたのだと思います。他にこんな攻略本なんてありません。90年発売ということを考えると、かなり時代を先どっていると思います。

1512_matsu04.jpg「ディープダンジョンIVのすべてがわかる本」(アスキー)

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