日本製ゲームの逆襲なるか!? 東京ゲームショウ2014レポート

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 東京ゲームショウ2014が9月18日、千葉県の幕張メッセで開幕した。18日と19日をビジネスデイ、20日と21日を一般公開日とし、4日間にわたり開催された。出展社数は昨年の352社から数を増やして421社。そのうち202社を海外の企業および団体が占めた。

 このように単純に数が増えたことも関係しているのかもしれないが、スマートフォン向けアプリ市場の拡がりとは対照的にゲーム、とりわけコンソール型(据え置き型)ゲーム機の世界に退潮傾向が感じられた昨年までとは異なり、主催者、出展社に勢いのようなものが感じられる。意気軒昂と言ってもいい。

 CESAの鵜之澤伸会長はオープニングセレモニーと基調講演冒頭の挨拶を通じ、「変化が非常に激しくなっている」と繰り返した。ただこの変化は「やばいやばい」と焦るたぐいのものではなく、その都度人気のコンテンツの入れ替わりが激しいという意味だ。たとえば、スマートフォン向けアプリ市場でひとり勝ちと見られていた『パズル&ドラゴンズ』に『モンスターストライク』という強力な競争相手が登場したり。特にPlayStation4が発売9カ月で1000万台を突破したことはポジティヴに受け止められている。日本国内での普及台数に課題は残るが、旧来の家庭用ゲーム機市場が壊滅したわけではないことがわかったからだ。

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 基調講演は第1部は珍しくパネルディスカッション形式。エイリム代表取締役高橋英士氏、コロプラ代表取締役馬場功淳氏、セガネットワークス代表取締役社長 CEO里美治紀氏、バンダイナムコゲームス取締役浅沼誠氏、KingのChief Marketing OfficerのAlex Dale氏が鵜之澤会長とともに登壇、日経BP社取締役の浅見直樹氏がモデレータを務めた。

「多角化するゲームプラットフォーム×グローバル化するゲーム=成功の道筋」と題したこの基調講演では主にスマートフォンがフォーカスされた。スマートフォン向けアプリの場合、たとえばApp Storeでリリースすると全世界に対して同時に供給することにもなる。世界市場を意識していかにローカライズしていくか。これはそう簡単ではない。

 スマートフォン市場ではファミコンテイストのアクションゲームを誰もが楽しんだかつての8ビット機時代のように、世界各国で嗜好の差が少なく、ごく標準的なゲーム設計がうまくいけば、世界で同時に受け容れられる可能性がある。

 一方で日本向けにつくると海外で苦戦するともかぎらない。JRPGと呼ばれる日本のRPGは欧米では受けないというのが常識だったが、日本的な王道RPGをスマートフォン向けに洗練させた『ブレイブフロンティア』は海外でもランキングの上位に入っている。ガラパゴス化した日本のゲームがだめだとか、コンソール型のゲーム機が時代遅れの遺物と化しているといった見方は必ずしも当てはまらなくなってきている。

 Alex Dale氏によれば、スマートフォンとタブレットの普及により、50代以上のゲームユーザー、女性のゲームユーザーが増加傾向にあるという。「これらは10年前では考えられなかったことです」とDale氏。もはやヒットの法則は固定されたものではない。

 こうした時代背景を受けてか、東京ゲームショウ2014は大手メーカーが自信を持って王道のゲームを送り出している空気が強い。日本製ゲームの逆襲だ。どんなタイトルが会場内を賑わせているのか、ここからは記者が気になったブースいくつかを触れていこう。

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