昔は名前すら出してもらえなかった!? 今は企業も注目している! NIGORO 楢村匠氏に聞く“インディーゲーム”【前編】

1411_nigoro01_1.jpgNIGORO公式サイトより。

 9月に開催された「東京ゲームショウ2014」では多くのゲームが一堂に会し、訪れた人々が胸をときめかせていました。その中で、“インディーゲームコーナー”としてインディペンデント(独立系)ゲーム開発者を対象にした展示コーナーが設置。昨年は、本会場とは離れた場所にありましたが、今年は本会場内に設置されたこともあり、多くのファンが詰めかけるうれしい運びとなったのです。また今年は、インディークリエイター同士が互いに刺激を受け、情報を交換し合い、また協力的なパートナーとの出会いの場として「INDIE STREAM FES (インディーストリームフェス)2014」が開催されました。

 さて、最近注目度が上がっている“インディーゲーム”ですが、一体どのようなものかご存知でしょうか? 今回はそんな素朴な疑問を『LA-MULANA』などといったインディーゲームを手がけたことで知られるNIGORO(http://nigoro.jp/ja/)の 楢村匠氏に尋ねてみました。

■実はインディーゲームに定義はない!?

――単刀直入にお尋ねしますが、“インディーゲーム”とはどんなものですか?

楢村匠氏(以下、楢村) 実はインディーゲームって、やっている人たちや注目している人たちでも「こういうものです」とはっきり言えないくらい、あやふやなものなのです。2~3年前から海外でそう呼ばれるようになったくらいで……。日本では昔から同人ゲームやFLASHゲーム、Web上でフリー公開していたものとか、いろんな形態のゲームがあったじゃないですか。それが合わさったものと考えていいかもしれません。「インディーゲーム=これ!」というのは伝わりにくいんですけど、簡単に英語本来の意味で言えば“独立している”ものでしょうか。

 今までのゲームだと、例えば任天堂やSONYといったゲーム機も出している「ファーストパーティ」、ハードを出している会社から直接作ってくれと頼まれる「セカンドパーティ」、コナミやナムコのように独立してゲームを作っている「サードパーティ」に分かれます。でもこれらはすべて、ゲーム業界のルールというか流通というか、そういう中で作っているんですよね。インディーゲームは、そういうところを介さず、自分たちだけでやっています。なので、広く意味が取られ、そこには同人なども含まれるんですよね。

――楢村さんが考える大手メーカーのゲームとインディーゲームの具体的な違いは、どういったところでしょうか?

楢村 「自分たちで自分たちの作りたいものを作っている、そういうところが作ったゲームが“インディーゲーム”」と思ってもらって間違いないと思います。作っている会社の規模や人数というより、“形態”ですね。ゲームの作り方が違うだけであって、特に変わった特徴があるからだとか、ジャンルが違うわけではありません。また、大きなところからお金をもらって作っているというしがらみがないので、「自由」なのも特徴です。また、インディーゲームを紹介する際、ほとんどのメディアが「少人数でやっているから独創的なアイディア」とか「見たことがないアート性」だとかそういうところを強調しますが、別にそうでないところもあります。例えばファミコンのグラフィックのようなゲームなんて、別に目新しさもないじゃないですか。でもそれは、自分たちが作りたいから作っているんですよ。ですから、その辺がちょっと誤解されやすいなとは思います。

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